3月31日のプロ野球開幕から早1カ月が過ぎた。
セ・リーグでは昨季王者の広島が首位に立ち、パ・リーグでは、楽天やオリックスが下馬評を覆す好調ぶり。様々な話題が飛び交うなか、いつの時代も注目を集めるのが“ルーキー”だ。
今年も多くのルーキーたちがプロの世界に飛び込んだ。開幕から1カ月、ソフトバンク以外の11球団では既に新人がデビューを果たしており、早くも夢の舞台に上がった選手たちがいる。その一方で、一軍の舞台に立つために、奮闘しているルーキーたちも多い。
◆ ドラ1ルーキーは4人が一軍デビュー
やはり、注目を集めるのは、ドラフト1位のルーキーたち。今年のドラ1ルーキーのうち、大学・社会人出身の4人が一軍デビュー。高卒の寺島(ヤクルト)や藤平(楽天)、今井(西武)、堀(日本ハム)はファームで経験を積んでいる。
一軍デビューを果たしたドラ1ルーキーたちの中でも、活躍ぶりが光るのが、DeNAの浜口遥大だ。浜口は、2試合目の登板となった4月9日の中日戦でプロ初勝利を挙げると、ここまで4試合で2勝0敗、防御率1.17と抜群の投球を続けている。
また、広島の加藤拓也は4月7日ヤクルト戦で初登板初勝利。あと一歩でノーヒットノーランという鮮烈なデビューを果たした。しかし、その後は3連敗。4月28日のDeNA戦では4回途中4失点でKOされた。
外れ1位で5球団が競合したロッテの佐々木千隼も初登板となった4月6日の日本ハム戦で5回1失点とふんばり、初勝利を挙げた。20日のソフトバンク戦では7回1失点の好投も、味方の援護に恵まれず、初黒星を喫した。
オリックスの山岡泰輔はここまで3試合に登板も、未だ白星なし。防御率2.25と安定した投球を見せているが、こちらも味方の援護に恵まれず。30日のソフトバンク戦では6回無失点で勝利投手の権利を持って降板したが、後続が逆転を許し、またも白星はおあずけとなってしまった。
◆ 野手では西武・源田が攻守で活躍
野手では、西武のドラフト3位・源田壮亮が遊撃手として全試合に先発出場。堅実な守備を買われ、抜擢された社会人ルーキーだが、ここまでは打撃でも活躍している。5月1日時点で打率は.287で、リーグ14位。いい意味で“想定外”の働きぶりを見せ、首脳陣を驚かせている。
また、日大からドラフト2位で中日に入団した京田陽太も、遊撃手として24試合に出場。最近は先発での出場がやや減ってきたが、レギュラー定着を狙うべく、奮闘している。
同じ大卒では、ケガ人が続出した日本ハムで、早大出身のドラ2・石井一成がチャンスをつかみ、二塁手を中心に21試合に出場。打率は「.220」ながら、すでにプロ初本塁打を記録している。
◆ 下位指名選手たちも存在感を発揮
下位指名ながら存在感を発揮している選手も多い。そして、その多くが社会人出身の投手たちだ。
楽天では、5位の森原康平(新日鉄住金広畑)が、15試合で1勝1敗9ホールドの防御率0.63。ルーキーながら、勝利の方程式の一角を担っている。さらに、4位の菅原秀(大体大)が6試合に登板し防御率0.00、9位の高梨(JX-ENEOS)も8試合に登板し防御率3.60となっている。
また、ロッテのドラフト5位・有吉優樹(九州三菱自動車)も8試合に登板して0勝0敗3ホールドの防御率0.00とアピールしている。
開幕からまだわずか1カ月。一軍の戦力としてプレーする選手もいれば、将来一軍で活躍するために、汗を流している選手と様々だが、ルーキーたち今後が楽しみだ。
◆ ルーキーの成績
(5月1日時点)
※は二軍成績
【日本ハム】
堀瑞輝(投手 / 広島新庄)
[3試 1勝0敗 防御率0.00]※
石井一成(内野手 / 早稲田大)
[21試 率.220(59-13) 本1 点3]
高良一輝(投手 / 九州産業大)
[1試 0勝0敗 防御率0.00]※
森山恵佑(外野手 / 専修大)
[3試 率.000(5-0) 本0 点0]
高山優希(投手 / 大阪桐蔭高)
[2試 0勝0敗 防御率9.00]※
郡 拓也(捕手 / 帝京高)
[10試 率.304(23-7) 本0 点4]※
玉井大翔(投手 / 新日鉄住金かずさマジック)
[7試 0勝0敗 防御率2.70]※
今井順之助(内野手 / 中京高)
[26試 率.268(82-22) 本2 点10]※
【ソフトバンク】
田中正義(投手 / 創価大)
一、二軍ともに登板なし
古谷優人(投手 / 江陵高)
一、二軍ともに登板なし
九鬼隆平(捕手 / 秀岳館高)
[4試 率.375(8-3) 本1 点2]※
三森大貴(内野手 / 青森山田高)
[7試 率.263(19-5) 本0 点0]※
【ロッテ】
佐々木千隼(投手 / 桜美林大)
[2試 1勝1敗 防御率1.50]
酒居知史(投手 / 大阪ガス)
[3試 0勝0敗 防御率1.93]
島 孝明(投手 / 東海大市原望洋高)
一、二軍ともに登板なし
土肥星也(投手 / 大阪ガス)
[10試 2勝2敗1セーブ 防御率3.60]※
有吉優樹(投手 / 九州三菱自動車)
[8試 0勝0敗3ホールド 防御率0.00]
種市篤暉(投手 / 八戸大一高)
一、二軍ともに登板なし
宗接唯人(捕手 / 亜細亜大)
[19試 率.219(32-7) 本1 点4]
【西武】
今井達也(投手 / 作新学院高)
[2試 0勝0敗 防御率9.00]※
中塚駿太(投手 / 白鴎大)
一、二軍ともに登板なし
源田壮亮(内野手 / トヨタ自動車)
[23試 率.287(94-27) 本0 点9]
鈴木将平(外野手 / 静岡高)
[26試 率.205(73-15) 本0 点12]※
平井克典(投手 / Honda鈴鹿)
[6試 1勝0敗 防御率4.91]※
田村伊知郎(投手 / 立教大)
[6試 0勝0敗 防御率1.50]※
【楽天】
藤平尚真(投手 / 横浜高)
[6試 1勝0敗 防御率1.73]※
池田隆英(投手 / 創価大)
[5試 2勝0敗 防御率3.15]※
田中和基(外野手 / 立教大)
[12試 率.222(45-10) 本3 点4]※
菅原秀(投手 / 大阪体育大)
[6試 0勝0敗1ホールド 防御率0.00]
森原康平(投手 / 新日鉄住金広畑)
[15試 1勝1敗9ホールド 防御率0.63]
鶴田圭祐(投手 / 帝京大)
一、二軍ともに登板なし
野元浩輝(投手 / 佐世保工業高)
一、二軍ともに登板なし
石原彪(捕手 / 京都翔英高)
一、二軍ともに出場なし
高梨雄平(投手 / JX-ENEOS)
[8試 1勝0敗 防御率3.60]
西口直人(投手 / 甲賀健康医療専門学校)
[4試 1勝1敗 防御率8.49]※
【オリックス】
山岡泰輔(投手 / 東京ガス)
[3試 0勝2敗 防御率2.25]
黒木優太(投手 / 立正大)
[10試 0勝0敗8ホールド 防御率0.90]
岡崎大輔(内野手 / 花咲徳栄高)
[9試 率.278(18-5) 本0 点1]※
山本由伸(投手 / 都城高)
一、二軍ともに登板なし
小林慶祐(投手 / 日本生命)
[7試 1勝0敗 防御率3.00]※
山崎颯一郎(投手 / 敦賀気比)
一、二軍ともに登板なし
飯田大祐(捕手 / Honda鈴鹿)
一、二軍ともに出場なし
沢田圭佑(投手 / 立教大)
[6試 0勝1敗 防御率4.76]
根本 薫(外野手 / 霞ケ浦高)
一、二軍ともに出場なし
【広島】
加藤拓也(投手 / 慶応大)
[4試 1勝3敗 防御率4.13]
高橋昂也(投手 / 花咲徳栄)
一、二軍ともに登板なし
床田寛樹(投手 / 中部学院大)
[3試 1勝1敗 防御率5.19]
坂倉将吾(捕手 / 日大三高)
[20試 率.294(51-15) 本0 点8]※
5位「48」アドゥワ誠(投手 / 松山聖陵高)
一、二軍ともに登板なし
長井良太(投手 / つくば秀英)
[4試 0勝1敗 防御率7.20]※
【巨人】
吉川尚輝(内野手 / 中京学院大)
[27試 率.188(80-15) 本0 点5]※
畠世周(投手 / 近畿大)
[1試 0勝0敗 防御率0.00]※
谷岡竜平(投手 / 東芝)
[4試 0勝0敗 防御率9.00]
池田駿(投手 / ヤマハ)
[11試 0勝1敗 防御率3.48]
高田萌生(投手 / 創志学園高)
一、二軍ともに登板なし
大江竜聖(投手 / 二松学舎大付高)
一、二軍ともに登板なし
リャオ・レンレイ(投手 / 岡山共生高卒)
[10試 1勝1敗1セーブ 防御率4.35]※
【DeNA】
浜口遥大(投手 / 神奈川大)
[4試 2勝0敗 防御率1.17]
水野滉也(投手 / 東海大学北海道)
[3試 1勝0敗 防御率0.64]※
松尾大河(内野手 / 秀岳館高)
[18試 率.156(45-7) 本1 点5]※
京山将弥(投手 / 近江高)
[1試 0勝0敗 防御率0.00]※
細川成也(捕手 / 明秀日立高)
[16試 率.143(56-8) 本0 点3]※
尾仲祐哉(投手 / 広島経済大)
[7試 1勝0敗 防御率0.00]※
狩野行寿(内野手 / 平成国際大)
[15試 率.138(29-4) 本0 点2]※
進藤拓也(投手 / JR東日本)
[8試 0勝0敗 防御率1.74]
佐野恵太(内野手 / 明治大)
[14試 率.133(15-2) 本0 点1]
【阪神】
大山悠輔(内野手 / 白鴎大)
[23試 率.226(62-14) 本0 点8]※
小野泰己(投手 / 富士大)
[3試 0勝2敗 防御率5.93]※
才木浩人(投手 / 須磨翔風高)
[1試 0勝0敗 防御率0.00]※
浜地真澄(投手 / 福岡大大濠高)
[1試 1勝0敗 防御率0.00]※
糸原健斗(内野手 / JX-ENEOS)
[14試 率.158(19-3) 本0 点1]
福永春吾(投手 / 徳島インディゴソックス)
[6試 3勝2敗 防御率2.32※
長坂拳弥(捕手 / 東北福祉大)
[16試 率.154(39-6) 本0 点2]※
藤谷洸介(投手 / パナソニック)
[1試 0勝0敗 防御率0.00]※
【ヤクルト】
寺島成輝(投手 / 履正社高)
[1試 0勝0敗 防御率0.00]※
星 知弥(投手 / 明治大)
[7試 0勝2敗 防御率2.51]
梅野雄吾(投手 / 九産大九産高)
[2試 0勝0敗 防御率0.00]※
中尾輝(投手 / 名古屋経済大)
[5試 1勝3敗 防御率7.40]※
古賀優大(捕手 / 明徳義塾高)
[4試 率.100(10-1) 本0 点1]※
6位「35」菊沢竜佑(投手 / 相双テック)
[5試 0勝3敗 防御率12.19]※
【中日】
柳裕也(投手 / 明治大)
[2試 1勝0敗 防御率0.00]※
京田陽太(内野手 / 日本大)
[24試 率.198(81-16) 本0 点5]
石垣雅海(内野手 / 酒田南高)
[14試 率.212(33-7) 本0 点2]※
笠原祥太郎(投手 / 新潟医療福祉大)
[3試 0勝0敗 防御率2.25]※
藤嶋健人(投手 / 東邦高)
[3試 0勝1敗 防御率12.27]※
丸山泰資(投手 / 東海大)
[3試 0勝1敗 防御率12.27]