そろそろ結果がほしい4年前のドラ1
ここまで32試合を消化し、10勝19敗3分の最下位に沈んでいる中日。月が変わってもツキは変わらず、5月もいきなり5連敗のスタート。5月7日の巨人戦でようやく勝利を収め、4月30日から続いていた連敗を6でストップした。
選手の入れ替えは度々行われているものの、なかなか嫌な流れを断ち切ることができなかったここまで。特に苦しかったのが先発陣で、32試合で先発投手についた勝ち星は4つだけ。開幕投手を務めた大野雄大が0勝3敗という有り様である。
そんな中、9日のDeNA戦で先発するのが高卒4年目の21歳右腕・鈴木翔太。2013年のドラフト1位右腕がプロ初勝利を目指して今季2度目の先発マウンドに登る。
今季初登板は4月28日の阪神戦。7回6失点の大野雄大に代わって2番手としてマウンドに登り、1回を10球で1奪三振、無失点に封じた。
すると、5月2日の広島戦では先発に抜擢。5回途中4失点で黒星がついたが、6つの四球を与えながらも4失点(自責は1)という力投を見せている。
若き力で逆襲ムードを作れ!
「評価が難しい」というのが鈴木の評価。というのも、投げているボールは素晴らしい。ただ、突然そのボールが暴れ出し、ストライクが入らなくなってしまうことがあるのだ。
キャリア通算で15回と2/3を投げ、与えた四球は10個。1試合(=9イニング)に換算すると5個から6個の四球を与えるという計算になる。それではピンチも多くなるうえ、守りのリズムも悪くなって当然。ただただ自分で自分の首を絞めてしまっている。
入団時から背番号「18」を背負い、大きな期待を受けながらもなかなか芽が出てこなかった最大の要因がそこにある。抑えた、抑えられなかったは言ってしまえば結果論でしかなく、首脳陣が見ているのはいかにして“抑えられる可能性を高めるか”という部分。失点につながる要素を限りなく排除しようと努めることが大切なのであって、なんとなく抑えることを続けていては一流の投手にはなることができない。
苦しい戦いが続いている中日であるが、連休の最後を白星で締めくくり、連敗をストップした。迎える9日は鈴木翔太が先発し、10日は19歳・小笠原慎之介の先発が濃厚と言われている。
若き力で嫌な流れを断ち切り、逆襲ムードを作ることができるか。まずは初戦、竜の背番号「18」が大きな期待を背負ってマウンドに立つ。