吉田正尚 ,
オリックス・吉田正尚(C)KYODO NEWS IMAGES

◆ 好スタートも…

 開幕から31試合を消化して17勝14敗。貯金を3つ作り、パ・リーグ3位につけているオリックス。開幕前の下馬評を考えれば大健闘と言えるかもしれないが、開幕直後に見せていた勢いを考えると“失速”感は否めない。

 3・4月の成績を見てみると、15勝8敗で楽天に次ぐ2位。投手ではエースの金子千尋が、野手では主砲のT-岡田がそれぞれ月間MVPを受賞するなど、出だしのオリックスが見せた快進撃はパ・リーグにおけるサプライズのひとつだった。

 ところが、5月に入るとここまで2勝6敗。5月に入ってから7勝1敗と目を覚ましたソフトバンクにあっという間にかわされ、現在の3位というポジションに落ち着いている。

 昨年セ・リーグで広島が優勝したことで、日本で最も優勝から遠ざかっているチームになったオリックス。21年ぶりの優勝へ向けて、このままずるずるとポジションを下げていくわけにはいかない。まだ開幕から1カ月ちょっとというところではあるが、今こそが踏ん張りどころと言える。

◆ 誤算だった新助っ人の離脱

 好調のチームの中で痛手となったのが、ステフェン・ロメロの離脱だ。開幕から中軸を担い、15試合で打率.281、5本塁打をマークしていた新助っ人は、4月22日にZOZOマリンで行われたロッテ戦の守備時に打球を追ってフェンスに激突。左ヒザを負傷し、そのまま戦線離脱となってしまった。

 チーム成績をロメロの離脱前後に区切ってみてみると、4月22日までの16試合は11勝5敗で勝率.688を誇っていたのに対し、4月23日以降は15試合で6勝9敗。勝率.400と3つの負け越しを作っている。

【ロメロ離脱前後のチーム打撃成績】
▼ 開幕から4月22日まで
打率.283(1位) 得点83(2位) 安打151(3位) 本塁打18(2位)
出塁率.361(1位) 長打率.450(1位) 得点圏打率.323(1位)

▼ 4月23日以降
打率.227(5位) 得点38(6位) 安打110(4位) 本塁打7(5位タイ)
出塁率.299(4位) 長打率.307(5位) 得点圏打率.176(6位)

 その期間のチームの打撃成績を見ると、その傾向はさらに顕著。もちろん、ロメロの離脱のみを原因とするのは無理があるが、軒並みリーグトップクラスの成績を残していた打線が、新助っ人の離脱前後でまるで別のチームのようになってしまっているという点は興味深い。

◆ 頼れる男が復帰…?

 ロメロの離脱以降は2年目のブレント・モレルが入れ替わる形で一軍に昇格。救世主としての活躍に期待がかかったが、8試合で打率.125と全く結果が残せず。5月3日以降はラインナップからカタカナが消えた“国産打線”での戦いとなっている。

 5月の平均得点は2.25点。正念場を迎えている“国産打線”だが、まもなく頼もしい男が帰ってくる。プロ2年目の吉田正尚だ。

 ルーキーイヤーの昨季は腰痛に悩まされて63試合の出場にとどまるも、打率.290で10本塁打をマーク。苦しい戦いが続いたチームに希望の光をもたらす活躍を見せる。

 オフには台湾で行われたウインターリーグに参戦すると、18試合で打率.556、6本塁打という驚異的な成績を記録。打率、本塁打、打点、安打数の四冠に輝き、リーグの野手MVPに選出される大暴れを見せた。

 大きな期待を受けて迎えた2年目のシーズン。ところが、今度は開幕から腰痛が邪魔をする。結局開幕一軍を逃し、幕を開けたのは持病との戦いの日々であった。

 実戦復帰は5月10日のウエスタン・リーグ広島戦。箇所も箇所だけに長い時間を要したが、吉田はその復帰初戦の第1打席、それも初球をフルスイングし、左中間スタンドまで叩き込んだ。

 経過が順調であれば12日の西武戦から一軍復帰という報道も出ており、得点力不足に悩むオリックス“国産打線”にとってはまさに救世主といえる。

 苦境を耐えしのぎ、息を吹き返してもう一度上位争いへ。オリックスはまさに今が正念場だ。

この記事を書いたのは

ベースボールキング編集部

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