ニュース 2017.06.12. 18:30

球場の空気が変わる…注目を集めた“古巣対決”

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古巣戦でヒーローになった大田泰示(C)KYODO NEWS IMAGES

大田泰示が大暴れ!


 残り1週間・6試合を残すのみとなった今年の交流戦。なかでも大きな注目を集めたのが、移籍した選手たちによる“古巣対決”だ。

 6月9日から11日にかけて行われた日本ハム-巨人の3連戦では、元巨人の大田泰示が3日間合計で打率.700(10-7)、2本塁打の大暴れ。しかも、11日の一発はトレードの相手でもあった吉川光夫から打ったものであり、古巣を相手に痛烈すぎる“恩返し”となった。

 さらに、大田とともに巨人から日本ハムへと移籍した公文克彦も、この3連戦の初戦で登板。無失点でアウト2つを奪い、課せられた役割をきっちりと果たしている。

 一方、巨人の元ハム戦士はやや苦戦。大田、公文とのトレードで移籍した吉川はリリーフ起用で3回を消化するも、交換相手の大田から手痛い一発。ダメ押し弾を許すと、同じくトレードで移った石川慎吾も、この3連戦は打率.167(12-2)と沈黙した。

 また、FAで巨人へと移った陽岱鋼も打率.200(10-2)といまひとつ。大型連敗こそ止めたものの、最終的には3連戦も負け越しとなり、注目対決はチーム、個人ともに日本ハムの方に軍配が上がった格好となった。


明暗分かれたFA組


 ほかの移籍組はどうだろうか。

 まずはFAで楽天に移った岸孝之から。開幕はインフルエンザで出遅れるも、ここまで9試合で4勝2敗、防御率2.52という成績。特に古巣である西武戦は2戦2勝で防御率2.57と好投を見せている。

 5月7日の試合は、昨季までの本拠地だったメットライフドームでの登板。西武ファンからはブーイングを浴びたが、7回2失点と冷静に試合を作った。則本昂大、美馬学とともに好調チームを支える三本柱として、チームに欠かせない存在となっている。


 同じくFAで阪神へと移籍した糸井嘉男も、直近は万全な状態とはいえないなかで、ここまで57試合で打率.271(207-56)、7本塁打でリーグ4位タイの38打点をマークしている。

 6月6日から行われた古巣オリックスとの3連戦は、全試合で1番スタメン。初戦こそ2本の安打を放ったものの、その後の2試合は当たりが出ず、3連戦合計の打率は.167(12-2)と苦しめられた。


 そのほか、DeNAから巨人に移った山口俊は、ここまで一軍登板なし。それでも、ここに来て二軍戦で好投を見せ始めており、もうすぐ復帰という見方も。交流戦明けの古巣戦登板はあるか。ここからの調整ぶりに注目だ。

 同じくFAで巨人入りした森福允彦は、不調から二軍降格を味わうも、再び一軍に復帰。復帰後は対左の切り札として存在感を発揮しており、13日からはじまるソフトバンク戦での登板に期待がかかる。


 さまざまな思いがダイヤモンドの中で交錯する“古巣戦”…。普段の対決とはちょっと違った、特別な時間に注目だ。

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