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スタンディングオベーション。涙が出るほどうれしい。アストロズ・青木宣親(35歳) スポーツ人間模様

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エンゼルス戦8回、右前打を放ったアストロズの青木宣親=2017年6月11日、ミニッツ・メイド・パーク 写真提供:産経新聞社
日米通算2,000本安打を達成した瞬間、ヒューストンの本拠地、ミニッツメード・パークはスタンディングオベーションで青木を祝福しました。

驚きました。
涙が出るほどうれしい。
ぼくぐらいの選手のために…。


事前に打ち合わせがあったわけではありません。
スタンドのファンは、「ヒューストンからの贈り物」と説明していますが、ただ、拍手を送るわけではなく起立して称える様を見ていると実にスマートでした。

日米通算2,000本安打達成は7人目。
青木はメジャーリーグ移籍後、717本のヒットを放っています。
メジャーだけで3,046本のイチローと比較すると、見劣りするのは致し方なし。
でも、メジャーで1,000本以上のヒットを記録したのは、イチローの他には松井秀喜がいるだけです。
この2人に続いて、日本人選手では、青木が第3位。
存在は地味ですが、すごい選手だと再認識しました。


日米通算2000本安打を達成、試合後チームメイトから贈られたサイン入りのワインボトルを前に目頭を熱くしながらも笑顔で会見するアストロズ・青木宣親=2017月6月11日、ミニッツ・メイド・パーク 写真提供:産経新聞社

宮崎県日向市出身です。小学1年から野球を始めて、6年ではエースとして県大会に優勝。
甲子園を夢見た時もありました。
しかし、中学、高校と思うように成績が上がらない。
加えて、肩を故障して早大では野手へ転向します。
ちなみに、指定校推薦で、これには学業の成績が良いことが条件でした。

大学で4年間、精いっぱい頑張る。

と誓ったものの、レギュラーを獲得するのは、並大抵の苦労ではなかったようです。
同学年には、阪神へ入団する鳥谷などがいて、1年上のエースは現ソフトバンクの和田。
早大初の4連覇を成し遂げたメンバーの1人で、黄金時代を形成しました。
確かに、センスはあったでしょうが、野手転向直後で苦労も多く、でも、その中で青木は指導者に恵まれました。
野村徹監督から、

左バッターで、足が速い。三遊間へ内野安打を狙え。

と言われると、徹底した左打ちを練習。
大学ではそれでも通用しました。
しかし、2003年ドラフト4巡目で入団したヤクルトでは、若松監督から、

左にしか打てないようでは、プロで通用しない。1年間は1軍にはあげることはないだろう。

と、2軍でやり直しを厳命されています。
結果として、この下積みがその後の青木へプラスに出ました。
04年、秋季キャンプでは、若松監督とマンツーマンで練習に取り組み翌05年、シーズン202安打で最多安打、新人王、首位打者を獲得。
10年には日本プロ野球史上初めて、2度目の200安打を達成しています。
杉村コーチは、

あれだけの実績があって、年俸もすごい。だけど、内野ゴロでも全力疾走するなど、いつも新人のように一生懸命だった。

11年オフ、ポスティングシステムでメジャー挑戦。
ブルワーズが交渉権を得たものの、実は入団テストが待っていました。
首位打者3回など、日本を代表する選手でも、実績は信用されていなかったのでしょう。
当時を振り返り、

いつも、そうだから。

だからこそ、5球団を渡り歩くことができたのです。

スタメン、代走、代打など使い勝手が良く、アストロズは、アメリカン・リーグ西地区で首位を快走中。
6割8分8厘はメジャー30球団で、最も高い勝率を誇ります。

ワールドシリーズで勝ちたい。

と、今日も全力でプレーを宣言しました。

6月13日(火) 高嶋ひでたけのあさラジ!「スポーツ人間模様」


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