28日に多臓器不全のため42歳で急逝した森慎二コーチの追悼セレモニーが30日、メットライフドームで行われた。
球場に隣接する「獅子ビル」3階には献花台が設置。森コーチの現役時代の写真などが置かれた献花台には多くのファンが花束を手に献花に訪れ、遺影の前で手を合わせた。
一番に献花に訪れた30代の女性は「まだ信じられないです」と複雑な心境を吐露。「母が森さんの大ファンで。母も来たがっていたが、遠方で来られないので、母の分と二つお供えさせてもらいました。森さんには『早すぎますよ』と声をかけさせてもらいました」と故人をしのんだ。そして「必ず日本一に。選手たちは雄姿を見せてくれると信じています」目に涙をうるませながらも、やさしくほほ笑んだ。
また、後藤高志オーナーも献花に訪れ、「本当に残念。南郷キャンプの時に、『投手コーチとして投手を育てていきます』と力強く宣言してくれた。2015年からコーチを務めてくれていますが、今年は彼の指導の成果が着実に出ていた」と振り返った。さらに「彼の無念さ思うと、痛恨の極みです。でも、一番悔しいのは森コーチ自身。監督、コーチ、選手は(森コーチの)志をしっかり受け止めて、優勝目指して一丸となって戦ってほしい」と言葉をかみしめながら、沈痛な面持ちで語った。
試合前には黙祷がささげられ、ベンチには森コーチのユニフォームが掲げられた。選手たちは喪章をつけて試合に望んでいる。
なお、献花台は2日(日)まで引き続きメットライフドーム直結の「獅子ビル」3階に設置される。