日本ハムに勝利し、握手を交わす辻監督(左端)ら西武首脳陣。ベンチには亡くなった森慎二氏のユニホームが掲げられていた(C)KYODO NEWS IMAGES

 お待たせしました森コーチ。西武が連敗を「5」で止め、6月28日に多臓器不全のため42歳で急逝した森慎二コーチへ弔い星を捧げた。

 長かった。6月25日のソフトバンク戦で逆転サヨナラ負けしてから5連敗。森コーチが死去してから初めての白星を飾った。

 1回、先発の岡本洋介が中田翔の一発を浴び、2点を先制されるも、2回に炭谷銀仁朗の適時打ですぐさま1点を返すと、3回に中村剛也の3ランで逆転に成功。7回にも中村の17号ソロ、9回には打者一巡の猛攻で5点を挙げるなど、11-4で勝利した。

 「やっと勝ったね」。指揮官は試合後、安堵した。「一つ勝てば何でもよかった。(勝つことで)変わってくるから。ここからですね。(選手たちは)気持ちも楽になったと思います」と話した。

 気丈にふるまっていたが、その目は赤かった。「あす(4日)我々も葬儀に参列しますが、きょう(3日)のボールを持っていけるのは非常に良かった」。きょう4日には森コーチの告別式が行われる。この日のウイニングボールは森コーチの棺に納められる。

 全員がヒーローだった。「中村のホームランが大きかった。銀(炭谷銀仁朗)が打って1点。金子のヒットも、犠牲フライも非常に良かった。源田が走って、浅村が打って。外崎のプレーも。守備でもいくつかいいプレーがあった。岡本もよく投げた。理想的だった」。指揮官の口からは次から次へと選手たちの名前が出た。選手、監督、コーチ全員の気持ちが白星を呼び込んだ。

 今季3度目の“おかわり弾”を放ち、4打点を挙げた主砲・中村もお立ち台で「負けてあした(4日)を迎えるのは本当に嫌だった。勝ててよかった」と心境を吐露。「勝てたことが一番です」と笑顔をのぞかせた。

 ベンチに掲げられた背番号「89」のユニフォーム。試合後、選手たちは皆、そのユニフォームに笑顔を向けた。

 シーズンも約半分を終え、後半戦へ入ろうとしている。現在、西武は貯金5の3位。2位のソフトバンクまで8.5ゲーム差離されているが、ここから獅子たちの追い上げは始まる。

 悲願の日本一へ。刻一刻と別れの時は近づいているが、森コーチはいつまでもチームと一緒に戦ってくれるはずだ、これからも。

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ベースボールキング編集部

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