◆ 史上最年少で250犠打

 鷹の若き職人が金字塔を打ち立てた。

 7月5日のオリックス戦。この日も「2番・遊撃」で先発出場したソフトバンクの今宮健太は、安打の明石健志を一塁に置いた初回無死一塁の第1打席で送りバントを成功。キャリア250回目の犠打を記録した。

 通算788試合目での達成は、世界の犠打王・川相昌弘氏の723試合に次ぐ2番目の記録となったものの、年齢では川相氏の28歳10カ月を大きく更新する25歳11カ月での達成。そう遠くない未来の世界記録更新へ、今から期待は膨らむばかりだ。

◆ 努力で切り開いた生きる道

 大分・明豊高から2009年のドラフト1位でソフトバンクに入団した今宮。高校時代は投手として甲子園で最速154キロを計測した剛腕に加え、打っては高校通算62本塁打の豪打も兼ね備えた超高校級の選手だった。

 その抜群の身体能力に惚れ込んだソフトバンクは今宮を内野手として指名。華麗な守備と強肩は男の最大の武器となっているが、ドラフト当時に若くして犠打の名手となることを想像していた人はほとんどいなかったのではないか。

 プロ2年目の2011年に一軍デビューを果たすと、川崎宗則がメジャー移籍した2012年には126試合に出場。2013年からは不動の遊撃手としてチームの中心選手となった。

 しかし、球界屈指の守備で見事にレギュラーを射止めた今宮だが、打撃ではプロの壁に苦しんだ。打率は2013年に記録した.253がこれまでの最高。高校時代は量産していた本塁打も、昨季はじめての2ケタとなる10本塁打を記録したのが最多である。

 それでもチーム内で不動の地位を築くことができたのは、“犠打”というもうひとつの武器があったからだ。

 高校時代は強打者としてバリバリの活躍をしてきた今宮でも、プロの投手には歯が立たなかった。そこで男がプロの世界で生きていくために見出した道が“犠打”。それは最初から強みだった守備とは違い、覚悟と努力で作り上げた新たな武器だ。

 2012年に21個の犠打を記録すると、2013年にはリーグのシーズン記録を塗り替える62犠打をマーク。翌年も自身の記録に並ぶ62の犠打を決め、プロ野球史上初となる2年連続60犠打の快挙も成し遂げた。

◆ 『守れて、送れる』に『打てる』をプラス

 ここ2年は35犠打、38犠打とかつてほどのハイペースではなくなっているが、その間に取り組んできた打撃改造が実を結び、今季はここまで78試合で打率.281をマーク。それでいて前半戦だけで32の犠打を決めるなど、より嫌らしい打者へと成長を続けている。

 26歳を迎えるシーズンにして、犠打数はNPB歴代19位にランクイン。川相氏の世界記録までは「283」。まだ遠く見えるかもしれないが、実質6年半で250もの犠打を積み上げたことを考えれば射程圏と言えるだろう。

 『守れて、送れる』から『打てて、守れて、送れる』へのモデルチェンジを進めながら、世界記録への挑戦も。今宮健太がこれからどんな打者になっていくのか、今から楽しみだ。

【歴代・通算犠打ランキング】
1位 533 川相昌弘(1984~2006)/1909試合
2位 451 平野 謙(1981~1996)/1683試合
3位 408 宮本慎也(1995~2013)/2162試合
4位 305 伊東 勤(1982~2003)/2379試合
5位 300 新井宏昌(1975~1992)/2076試合
6位 294 田中浩康(2005~2017)/1229試合 ※現役
7位 292 金子 誠(1995~2014)/1996試合
8位 291 細川 亨(2002~2017)/1380試合 ※現役
9位 289 石井琢朗(1989~2012)/2413試合
10位 283 荒木雅博(1997~2017)/2142試合 ※現役
11位 282 正田耕三(1985~1998)/1565試合
12位 279 水口栄二(1991~2007)/1561試合
13位 267 小坂 誠(1997~2010)/1371試合
14位 265 大島公一(1993~2005)/1375試合
15位 264 吉田義男(1953~1969)/2007試合
15位 264 東出輝裕(1999~2012)/1492試合
17位 256 平野恵一(2002~2015)/1260試合
18位 252 谷繁元信(1989~2015)/3021試合
19位 250 今宮健太(2011~2017)/788試合 ※現役
20位 248 井端弘和(1998~2015)/1896試合

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ベースボールキング編集部

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