ニュース 2017.07.14. 11:00

プロ野球選手にとっての『オールスターゲーム』とは…?

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ファン投票で5名当選のソフトバンク。12球団最多の7名が参加します(C)KYODO NEWS IMAGES

年に1度のお祭り


 待ちに待った“お祭り”が今年もやってきた。

 7月14日、いよいよ「マイナビオールスターゲーム2017」が開幕。今年は14日(金)と15日(土)の2日間の開催で、初日は中日の本拠地・ナゴヤドーム、2日目はロッテの本拠地・ZOZOマリンスタジアムで夢の競演が行われる。

 選ばれし者だけが立つことを許される夢の舞台。ファンにとっては年に1度のお祭りであるが、“選ばれる側”である選手たちはどのような想いでこの時期を過ごしているのか。プロ野球OBの増渕竜義氏に『現役選手たちにとってのオールスター』について聞いてみた。


オールスターとは“学ぶ”場所?


 夢のオールスターゲーム。プロ野球選手にとって、この舞台は1度は経験してみたい大舞台です。

 もちろん、日本シリーズというのも選手にとっての大きな目標。立ってみたい舞台のひとつです。でも、球界きってのスター選手が勢ぞろいするオールスターはやはり特別。全員が憧れている場所ですね。

 オールスターのメンバーに選出されるということは、選手にとって大変名誉なことであり、私も現役時代はずっと出場してみたいと思っていました。私は結局、1度も選出されずに現役を終えたのですが、今でもやはり出場してみたかったなという思いはあります。


 出場したい理由は人それぞれでしょうが、あの大きな舞台でプレーしたいというのはもちろんの事、各チームのスター選手が行っている練習方法であったり、どのような考え方で試合に臨んでいるのかといった疑問を直接聞くことができるというのは大きいと思います。

 試合前の練習時をはじめ、試合中でもベンチで違うユニフォームを着た選手同士がにこやかに話しているシーンを見たことがある方も多いのではないでしょうか。もちろん、野球と関係ない話をしていることもあるかもしれませんが、多くは目の前で行われている対決に関してや、そこから派生した野球の話がほとんどだと言います。

 『この場面はどうする?』といったような会話から、投手であれば攻め方や変化球の投げ方、さらにはローテーションの合間の行動からブルペンでの過ごし方まで...。普段なかなか直接話をすることができない選手と“情報交換”ができるというのは、オールスターならではの魅力ですね。

 一流の選手から“学ぶ”ことができる場所。選手たちにとっては年に1度のお祭りという以上に、“勉強の場”という側面もあるのです。


テレビで見た夢の舞台


 ただし、こうした華やかな舞台に立てるのはほんの一握り。オールスターに選出されない選手の方が圧倒的に多いわけです。

 では、オールスターに出場しない選手というのはこの時期をどう過ごしているのか…。気になるファンの方も多いと思います。

 オールスターの期間中、そこに出場しない選手たちは「休み」になることが多いです。若手選手などは練習を課せられることもあったり、自主トレに励む選手も少なくないですが、シーズン合間の“つかの間の休息”として実家に帰省したり、家族と出かけたりといった選手が多いです。

 僕もだいたい実家に帰ってのんびり過ごすことが多かったです。それでも、だいたい夜になるとテレビをつけてオールスター観戦です。「俺もいつかはこの場所に…」なんて思いながらテレビを見ていた記憶があります。


 多くの選手が憧れを抱きながらも、出場することができずにユニフォームを脱いでいくことの方が多いオールスター。なので出場できる選手、特に初出場の選手は気合いも緊張もすごいことでしょう。

 初めての晴れ舞台でいかに“自分”を出すことができるのか…。そんな初出場の選手に注目してみるというのも面白いと思います。



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