西武の“赤ユニ”が復活(C)KYODO NEWS IMAGES

◆ 怒涛の9連勝

 プロ野球も各チームが90試合前後を消化し、ペナントレースもいよいよ勝負の8月戦線へ。パ・リーグは楽天とソフトバンクのトップ2が前半戦終了間際からここまで熾烈な争いを繰り広げて来たが、その争いに割って入ろうかという勢いを見せているチームがある。3位の西武だ。

 後半戦開幕の対ソフトバンク3連戦は3連敗を喫したものの、21日からの日本ハム戦で3連勝を挙げると、25日からのオリックス・ロッテ戦も6連勝。3カード連続の3連勝で連勝を「9」まで伸ばした。

 西武の9連勝は2011年の9月14日から27日にかけての10連勝以来で実に6年ぶり。後半戦3連敗スタート時は10ゲームあった2位との差も「7」となり、突っ走る2強との差を徐々に縮めている。

◆ 上に弱く、下に強い

 月が変わって8月。西武がホームで迎え撃つのは首位の楽天。さらに楽天との3連戦が終わると、今度はホームでソフトバンクとの3連戦と、いきなり上位との直接対決が続く。

 実はここまでの9連勝はすべてBクラスの下位チームを相手に稼いだもの。ソフトバンク相手では後半戦開幕カードで3連敗を喫し、楽天との対戦も7月は1勝2敗と負け越した。

 Bクラスのチーム相手に敗れたのは7月2日のオリックス戦が最後で、対Bクラス戦は現在15連勝中。下位相手に取りこぼし無く勝つことができているのは悪いことではないが、上位との直接対決で勝たなければなかなか逆転というのは見えてこない。

【西武・チーム別対戦成績】
vs.楽 5勝7敗(.417)
vs.ソ 5勝10敗(.333)
vs.オ 6勝8敗(.429)
vs.日 14勝2敗(.875)
vs.ロ 12勝3敗1分(.800)

 チーム別の戦績を見てもその傾向は顕著。下位2チームには滅法強いものの、上位2チームとオリックスには負け越している。

 下位チームはこのままお得意様にしつつも、いかに上位から勝ち星をもぎ取っていくことができるか。1日からの6連戦は今後のシーズンを左右しかねない重要な戦いとなる。

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