岩田が7回1失点に抑え2勝目
今季9勝と急成長を遂げた秋山拓巳が太ももの張りで離脱し、11勝を挙げるエース・メッセンジャーが『右足腓骨の骨折』により登録抹消。勝ち頭が2人抜けた中、11日のDeNA戦に先発した岩田稔がチームの危機を救った。
岩田は初回、失策と四球で一、二塁のピンチを招いたが無失点で切り抜けると、2回以降はテンポの良い投球でDeNA打線を4回まで1安打に抑える。打線も岩田の好投に応えるように中谷将大の13号3ラン、ロジャースの4号2ランなど、5回までに大量7点を援護。岩田は5回裏に1点を失ったが、7回を投げて3安打1失点に抑え、今季2勝目をマークした。
同日に放送された『ニッポン放送制作のDeNA-阪神戦』で解説を務めた大矢明彦氏は「前半にあれだけしっかり得点してくれたので、ピッチャーが思い切って投げられましたよね。早めに点をもらったのが凄く大きかった」と振り返った。
手薄な阪神先発陣
岩田が7回を1失点に抑えたが、昨季10勝を挙げた岩貞祐太が不振で二軍落ち、一軍復帰間近といわれている藤浪晋太郎は5月26日の登板を最後に一軍登板がなく、先発は手薄。苦しい台所事情ということもあり、開幕からローテーションを守っている能見篤史は、12日のDeNA戦に中5日で先発する。
大矢氏はこうした状況を踏まえ「打線が早めに得点するというのが大事ですね」と話す。11日のDeNA戦は序盤から打線が大量援護し、岩田も自分の投球をすることができた。軸となる先発投手陣が離脱したことにより、一軍で登板経験が少ない投手が先発する機会が増えることが予想される。大矢氏が話すように、打線の援護が重要になっていきそうだ。
また、大矢氏は先発陣に対しても「チャンスは他の人に回っていくわけですから。そういう気持ちで投げなきゃいけないでしょうね」と自らローテーションの座を掴むような意気込みで投げる必要があると話した。
先発陣が故障や不調で離脱するなどチームは危機的な状況ではあるが、これから先発する投手にとっては大きなチャンス。手薄な先発陣を埋める存在が現れるか注目だ。
(ニッポン放送ショウアップナイター)