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2000年以降でわずか6名…『高卒ドラ1捕手』を振り返る

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大活躍を見せる広陵・中村奨成(C)KYODO NEWS IMAGES

怪物あらわる


 甲子園にニュースターが出現した。

 男の名は中村奨成。広島代表・広陵高の扇の要にして打線の柱を任される背番号2は、一躍その名を全国に轟かせる。

 ここまで4試合を戦い、通算打率は驚異の.667(18-12)。1回戦から3試合連続で3安打以上の固め打ちを見せ、3試合連続で本塁打もマーク。ここまでの大会4本塁打は歴代2位タイの記録で、清原和博が持つ大会最多本塁打記録に王手をかけた。

 捕手として同級生エースの平元を見事にリードしながら、「俺が点を取ってやるから」を有言実行し続ける最高の女房(役)。記録に関しての質問にも、迷いなく「清原さんの5本を超えたいというのはありますし、記憶にも記録にも残るキャッチャーになりたいと思います」と平然と言ってのける。

 例年脚光を浴びがちな“投手の怪物”が不在の今夏において、中村の存在感は一際目を引く。「清宮幸太郎と並ぶ高校生の目玉」との見方も出てきており、早くもドラフト1位確実との声も挙がり始めた。


高卒捕手は難しい…


 投手やほかの野手と比べ、圧倒的に少ないのが高卒捕手のドラフト1位指名。気になって調べてみたところ、2000年以降で見てもわずか6名しかいないことが分かった。


【2000年以降・ドラフト1位指名された高卒捕手】
▼ 2013年
・森 友哉(大阪桐蔭高→西武)
[1年目] 41試 率.275(80-22) 本6 点15
[通 算] 292試 率.290(921-267) 本34 点133

▼ 2010年
・山下斐紹(習志野高→ソフトバンク) ※斎藤佑樹のハズレ1位
[1年目] 一軍出場なし
[通 算] 36試 率.239(46-11) 本0 点1

▼ 2005年<高校生ドラフト>
・荒川雄太(日本大学高→ソフトバンク) ※陽仲壽(現在の登録名は陽岱鋼)のハズレ1位
[1年目] 一軍出場なし
[通 算] 一軍出場なし(※2012年に現役引退)

・炭谷銀仁朗(平安高→西武)
[1年目] 54試 率.181(138-25) 本3 点14
[通 算] 1104試 率.211(2919-615) 本28 点256

▼ 2003年
・白浜裕太(広陵→広島)
[1年目] 一軍出場なし
[通 算] 84試 率.159(145-23) 本1 点7

▼ 2001年
・前田章宏(中京大中京高→中日)※寺原隼人のハズレ1位
[1年目] 一軍出場なし
[通 算] 54試 率.070(43-3) 本0 点1


 上述した6名のうち、捕手としてレギュラーを張った経験があるのは炭谷くらい。近年の『高卒ドラ1捕手』はかなり苦戦している印象を受ける。

 イスが1つしかなく、特に育成が困難な捕手というポジション。どのチームも世代交代に苦しむポイントであり、FAやトレードで手っ取り早く穴を埋めたり、また若手にしても大学・社会人で経験を積んだ選手を抜擢したりということが多く、いくらドラフト1位入団の金の卵であっても、高校生をじっくり育て上げるというというのは難しいのだ。

 この夏の主役になろうとしている中村。まずは3度の準優勝が最高成績のチームを悲願の優勝に導くことができるか。そして、その先に広がる道は…。今後から目が離せない。



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