ニュース 2017.08.29. 12:30

今年は藤平が高卒一番乗り!近年の“世代初勝利”を振り返る

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松井裕樹からウイニングボールを受け取る藤平尚真(C)KYODO NEWS IMAGES

藤平が世代一番乗りの勝利


 8月22日のロッテ戦で、楽天の藤平尚真がプロ初勝利。ドラ1右腕が高卒新人一番乗りで初星を手にした。

 デビューから2戦連続の黒星も、その内容は5回2失点、6回2失点と決して悪くなかった藤平。迎えた3度目のマウンドでは、ロッテ打線を5回まで2安打に封じ、7奪三振で四球も1つだけ。無失点の好投で役割を果たすと、先輩たちも15安打の猛打で援護。後は5人の継投でリードを守り抜き、新人の初勝利をアシストした。

 特別な事情がない限り、高卒新人は球界最年少の世代になる。すなわち“高卒新人一番乗り”とは、その世代のなかで最も早く結果を出したことを意味するのだ。

 今年プロ野球に入ってきた1998年~1999年世代では、藤平がドラフト1位の期待に応える活躍で“初勝利一番乗り”の称号を手にしたが、ではそれ以前の“一番乗り”はどんな選手が記録してきたのか。少し過去をさかのぼってみた。


▼ 98/99世代
藤平尚真(楽天) ☆8月22日

<主な選手>
今井達也(西武)
寺島成輝(ヤクルト)
高橋昂也(広島)
堀 瑞樹(日本ハム)


▼ 97/98世代
小笠原慎之介(中日) ☆9月4日

<主な選手>
高橋純平(ソフトバンク)
佐藤世那(オリックス)
小沢怜史(ソフトバンク)

 藤平たちの1個上の代にあたる「97/98世代」では、中日の小笠原慎之介が初勝利一番乗り。夏の甲子園を制した優勝投手が、プロの世界でも世代トップの実力を示した格好だ。


▼ 96/97世代
高橋光成(西武) ☆8月9日

<主な選手>
安楽智大(楽天)
松本裕樹(ソフトバンク)
石川直也(日本ハム)

 「96/97世代」は西武の高橋光成が一番乗り。3年時は甲子園出場を果たせなかったものの、2年時に夏の甲子園で優勝投手に。また、このプロ初勝利を皮切りに月間4勝を挙げ、月間MVPの史上最年少記録も打ち立てている。


▼ 95/96世代
松井裕樹(楽天) ☆7月2日

<主な選手>
田口麗斗(巨人)
鈴木翔太(中日)
二木康太(ロッテ)

 今や球界を代表するストッパーへと成長した松井裕樹だが、入団当初は先発がメイン。3連敗を喫するなど勝ち星が遠かったが、7月2日にリリーフでプロ初勝利をマーク。2年目からは抑えとして活躍し、現在に到る。


▼ 94/95世代
藤浪晋太郎(阪神) ☆4月14日

<主な選手>
大谷翔平(日本ハム)
浜田達郎(中日)
森 雄大(楽天)

 高卒ルーキーながら開幕ローテ入りを果たし、開幕3戦目で早くもプロ初登板を果たした藤浪。2度目の先発となった試合で初勝利を挙げると、1年目から10勝(6敗)を挙げる活躍を見せた。新人王争いはヤクルト・小川泰弘に敗れたものの、その活躍が認められて連盟から新人特別賞が贈られた。


▼ 93/94世代
釜田佳直(楽天) ☆5月27日

<主な選手>
武田翔太(ソフトバンク)
戸田隆矢(広島)
歳内宏明(阪神)

 藤浪から今年の藤平まで、“初勝利一番乗り”は5年連続でドラフト1位入団の投手が飾ってきたが、藤浪の前の「93/94世代」はドラフト2位入団の釜田が“一番乗り”。ドラフト1位入団の武田は同年7月7日がプロ初勝利で及ばず。


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