◆ 早くも日本記録に並ぶ
ソフトバンクの守護神が、またひとつ偉大な記録を打ち立てようとしている。
9月2日の楽天戦。2点リードの9回に登場すると、先頭に安打を許しながらも無失点で締め、今シーズン46個目のセーブ。2005年の岩瀬仁紀(中日)、2007年の藤川球児(阪神)が記録したプロ野球シーズン最多セーブに並んだ。
藤川は71試合、岩瀬でも60試合かかった記録に57試合で到達。それもあと21試合を残してのスピード記録とあって、夢の50セーブ超えも目前となっている。
2015年にパ・リーグ新記録となる41セーブを挙げ、昨年はそれを更新する43セーブをマーク。そしてまた今年、過去の自分を超える46セーブを記録して、岩瀬に次ぐプロ野球史上2人目の3年連続40セーブの偉業を達成した。
◆ 名球会入りも視野
もとは先発完投が当たり前だった時代。セーブの記録というのは、投手分業制が進んだこの20年ほどの間に記録されたものがほとんどだ。
【セーブ・シーズン記録】
1位 46 岩瀬仁紀(中日/2005年)
1位 46 藤川球児(阪神/2007年)
1位 46 サファテ(ソフトバンク/2017年)
4位 45 佐々木主浩(横浜/1998年)
5位 43 岩瀬仁紀(中日/2007年)
5位 43 サファテ(ソフトバンク/2016年)
7位 42 岩瀬仁紀(中日/2010年)
7位 42 西村健太朗(巨人/2013年)
9位 41 クルーン(巨人/2008年)
9位 41 岩瀬仁紀(中日/2009年)
9位 41 藤川球児(阪神/2011年)
9位 41 呉 昇桓(阪神/2015年)
9位 41 バーネット(ヤクルト/2015年)
9位 41 サファテ(ソフトバンク/2015年)
近年の偉大な守護神たちをもってしても届かなかった「50」の大台。サファテは日本プロ野球界の新たな歴史を作ろうとしている。
【セーブ・通算記録】
1位 404 岩瀬仁紀(1999~2017)☆現役
2位 286 高津臣吾(1991~2007)
3位 252 佐々木主浩(1990~2005)
4位 228 小林雅英(1999~2011)
5位 223 藤川球児(2000~2017)☆現役
6位 221 サファテ(2011~2017)☆現役
7位 193 江夏 豊(1967~1984)
8位 182 馬原孝浩(2004~2015)
9位 177 クルーン(2005~2010)
10位 167 武田 久(2003~2017)☆現役
ちなみに、通算では岩瀬の404という数字が断トツ。歴代最多953登板(9月4日現在)のなかで積み上げたとてつもない数字であり、前人未到の数字と言っても過言ではないだろう。
しかし、来日7年間で221ものセーブを記録しているサファテのペースは岩瀬に匹敵するものがある。7年と言っても2012年は9セーブ、2013年は10セーブとストッパーに専念していない時期を2年含んでいるのだから尚更だ。
今年で36歳を迎えたサファテだが、その剛腕はまったく錆びついていない。名球会入りの基準となる250セーブも視野に捉える最強守護神の今後に注目だ。