◆ 2人ならパ・リーグ史上初
優勝チームも決まり、レギュラーシーズンも残すところ10試合ちょっととなったプロ野球の2017年シーズン。タイトル争いや個人の記録に注目が集まる中、パ・リーグの個人打席成績に“異変”が起こっている。
まずは19日終了時点のランキングを見ていただこう。
【パ・リーグ個人打撃成績・トップ5】
1位 .323 秋山翔吾(西武)
2位 .311 柳田悠岐(ソフトバンク)
3位 .2944 西川遥輝(日本ハム)
4位 .2941 ペゲーロ(楽天)
5位 .2940 浅村栄斗(西武)
打率トップは西武の秋山。次いでソフトバンクの柳田が追いかける展開となっているが、なんと現時点で規定打席に到達している『3割打者』はこの2人だけとなっているのだ。
この現象が始まったのは9月8日のこと。浅村が打率.2996となって3割を下回ると、以降は誰もそのハードルを超える選手が現れず。粘っていた浅村も緩やかに成績を落とし、現在はリーグ5位まで後退した。
これまでのパ・リーグの歴史の中で3割打者が最も少なかったのは、1992年と1966年の3人。このままシーズンが終わると、今季は「リーグ史上最も3割打者が少ないシーズン」となってしまう。
【パ・リーグの3割打者最少は3人】
<1992年>
1位 .322 佐々木誠(ダイエー)
2位 .305 トーベ(オリックス)
3位 .302 田辺徳雄(西武)
<1966年>
1位 .351 榎本喜八(東京)
2位 .330 張本 勲(東映)
3位 .312 野村克也(南海)
◆ セ・リーグでは3割到達が1人というシーズンも!
ちなみに、セ・リーグでは「3割打者が2人以下」というシーズンは過去に8度もある。しかも、そのうち半分の4度は1人だけというシーズンだった。
ただし、回数は多いといっても一番最近でも1973年までさかのぼり、43年もの間この事態は起こっていない。パ・リーグ初、プロ野球史上でも44年ぶりの珍事となってしまうのか。残りわずかのレギュラーシーズン、パ・リーグの個人打撃成績から目が離せない。
【3割打者が2人以下】
<1973年・セ>
1位 .355 王 貞治(巨人)
2位 .313 若松 勉(ヤクルト)
<1972年・セ>
1位 .329 若松 勉(ヤクルト)
2位 .308 三村敏之(広島)
<1971年・セ>
1位 .320 長嶋茂雄(巨人)
<1970年・セ>
1位 .325 王 貞治(巨人)
<1962年・セ>
1位 .307 森永勝治(広島)
<1959年・セ>
1位 .334 長嶋茂雄(巨人)
<1958年・セ>
1位 .320 田宮謙次郎(阪神)
2位 .305 長嶋茂雄(巨人)
<1957年・セ>
1位 .343 与那嶺要(巨人)
2位 .308 田宮謙次郎(阪神)