◆ 打線に欠かせない「2番・二塁」

 いよいよ残り10試合前後となったセ・リーグの戦い。広島の連覇は決定したものの、クライマックスシリーズ出場権がかかる3位争いはDeNAと巨人がゲーム差なしの大接戦。最後まで目が離せない展開となっている。

 逆転CSを狙う巨人打線を牽引しているのが、加入1年目の助っ人ケーシー・マギーだ。

 2013年に楽天を創設初の日本一に導いたことで日本でもお馴染みの強打者。しかし、あれから4年が経過して34歳を迎えていることや、アメリカ復帰後に足の故障で苦しんだこともあって獲得時には不安の声も少なくなかった。

 ところが、フタを開けてみればチーム134試合のうち130試合に出場し、打率.318はリーグトップ。17本塁打で74打点と打線に欠かせない存在となっている。

◆ “泣き所”を埋める大活躍

 また、何よりも大きいのが「二塁」で出場を続けているという点だ。

 長年巨人の“泣き所”となっているのが二塁のポジション。今季も中井大介が開幕スタメンを勝ち取るも、レギュラー定着とはならず。ドラフト1位ルーキーの吉川尚輝も出遅れ、今年も固定することができずにいた。

 しかし、高橋由伸監督は7月12日にマギーを二塁でスタメン起用する博打に出ると、後半戦からは「2番・二塁」に定着。慣れないポジションながら、7月12日以降の53試合で打率.349をマークするなど、成績を落とすどころかむしろ調子上向き。不安視された守備面でも奮闘を見せており、攻守両面でチームの弱点を埋めてみせた。

 前半戦は球団ワーストとなる13連敗を喫するなどBクラスまっしぐらだったチームであるが、今や逆転でのCS進出も手が届く位置にいる。『マギーの二塁起用』は、逆襲へのターニングポイントだったと言っても過言ではないだろう。 

◆ 球団史上4人目の助っ人首位打者へ

 後半戦の大暴れもあって打率リーグトップに君臨しているマギー。シーズンのゴールも近づいてきており、初のタイトル獲得というのも目前に迫ってきた。

 打率2位は中日・大島洋平で.313となっているが、その大島は8月末に右足を骨折。今季中の復帰は絶望的となっており、打率は下がらない代わりに上がることもない。規定打席に到達した上での離脱だったため首位打者の資格はあるものの、マギーが調子を落とすのを待つしかないという状況だ。

 もしこのままマギーが逃げ切れば、球団の外国籍選手としては与那嶺要、ウォーレン・クロマティ、アレックス・ラミレスに次ぐ史上4人目の快挙。“加入1年目”に限れば、マギーが初めてとなる。

【巨人の助っ人首位打者】
▼ 与那嶺要(巨人1951~1960・中日1961~1962)
1954年 打率.361
1956年 打率.338
1957年 打率.343
[通算] 1219試 率.311(4298-1337) 本82 点482

▼ ウォーレン・クロマティ(巨人1984~1990)
1989年 打率.378
[通算] 779試 率.321(2961-951) 本171 点558

▼ アレックス・ラミレス(ヤクルト2001~2007・巨人2008~2011・DeNA2012~2013)
2009年 打率.322
[通算] 1744試 率.301(6708-2017) 本380 点1272

◆ シーズン二塁打記録への挑戦も

 また、首位打者争いと同じくらい注目すべきは「二塁打」の数だ。

 ここまでマギーが積み上げた二塁打は46本で、プロ野球歴代6位タイという好記録。セ・リーグ記録の47本(福留孝介/2006年)に王手をかけている。

 ちなみに、プロ野球記録は2001年の谷佳知(オリックス)が記録した52本。残り試合でどこまでこの記録に迫ることができるか。チームのCS争いはもちろん、マギーのバットからも目が離せない。

【シーズン二塁打記録】
1位 52本 谷 佳知(オリックス/2001年)
2位 50本 福浦和也(ロッテ/2003年)
3位 48本 クラーク(近鉄/1998年)
4位 47本 山内一弘(毎日/1956年)
4位 47本 福留孝介(中日/2006年)
6位 46本 松井稼頭央(西武/2002年)
6位 46本 マギー(巨人/2017年)

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ベースボールキング編集部

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