やられたらやり返す…「3安打・4打点」!
10月1日、横浜スタジアムが歓喜に沸いた。
広島との今季最終戦に挑んだDeNAは、壮絶な乱打戦の末に13-7で優勝チームを振り切る勝利。4位・巨人が阪神に敗れていたため、これで今季の3位が確定し、2年連続のクライマックスシリーズ進出を掴んだ。
両軍合わせて27安打、本塁打も7本飛び交う超・乱打戦。序盤から打ち合いの展開となり、今季30号に乗せたロペスや効果的な2本塁打を放った筒香嘉智ら打者に注目が集まる試合となったが、実はその陰で“ある男”が球団史にその名を刻んだ。DeNA先発のウィーランドである。
ウィーランドは“本業”の方では5回7失点と褒められた内容ではなかったものの、初回の第1打席で追加点となる適時打を放つと、4-5と逆転を許してしまった直後の第2打席では自ら逆転の3ラン。その後同点とされるも、筒香の勝ち越し弾の後に巡ってきた5回の第3打席でもセンターへの安打を放ち、倉本の適時打を呼び込んだ。
6回からは継投に入り、打線も終盤に効果的な加点でダメ押し。なんとか5回を投げ抜いたウィーランドが勝利投手となり、これで今季10勝目(2敗)をゲット。球団の外国人投手としては横浜・大洋時代を含めても初めてとなる2ケタ勝利を達成した。
【DeNA・外国人投手のシーズン勝利数ランキング】
1位 10勝 ウィーランド(2017年)
2位 9勝 モスコーソ(2014年)
3位 8勝 ドミンゴ(2003年)
4位 7勝 セドリック(2004年、2005年)
4位 7勝 マレン(2004年)
KO寸前も自らのバットで取り返し、最後のチャンスで10勝に到達。これまで数々の助っ人たちが挑みながら、誰も成し遂げられなかった大台を越えた。
それも21試合に登板して10勝を挙げ、負けたのは2回だけ。最後に負けたのは7月7日の中日戦までさかのぼる。特に9月は4戦で負けなしの3勝。前回登板では阪神を相手に来日初完封を挙げるなど、正念場のチームを支える働きが光った。
今後も負けられない戦いが続いていくなか、ウィーランドの“負けない力”には期待がかかる。