オープン戦で活躍も…
14日からクライマックスシリーズが始まるが、3位以内に入れなかったチームの外国人は、続々と帰国し始めている。
大きな期待を受けて入団した新外国人。今年の新外国人は、オープン戦で活躍した選手の多くが、シーズンに入ってから苦しんだ印象だ。オープン戦12球団トップの打率.375を記録したシリアコがそうだ。開幕一軍を掴んだシリアコだが、シーズンが始まってからはパタリと当たりが止まり、一、二軍を往復。12試合に出場して、打率は.074、本塁打と打点を挙げることができなかった。
12球団トップの15打点を挙げたダフィー(ロッテ)は、シーズン開幕戦となった3月31日のソフトバンク戦に『6番・三塁』で出場し初安打を放った。まずまずのスタートを切ったかのように思われたが、日本の投手に苦戦し4月終了時点で、打率.197、4打点。5月に入ってから13日の日本ハム戦、25日のソフトバンク戦で1試合2本塁打を放つなど、調子をあげてきたかのように見えたが、長くは続かず。6月18日に登録抹消され、それ以降は一度も一軍に昇格することなく帰国した。
投手陣もオリックスの新外国人・コークがオープン戦で3試合に登板し、1勝1敗、防御率0.96の成績を残して、開幕ローテーション入りしたが、初登板となった4月1日の楽天戦で2回2/3を投げ5失点でノックアウト。続く4月8日の日本ハム戦で7回を無失点に抑え勝利投手、リリーフで登板した同月29日のソフトバンク戦で4回を4安打6奪三振無失点に抑える好投を見せた。しかし5月に胸郭出口症候群で離脱すると、その後は一度も一軍登板がなかった。
シリアコ(DeNA)
オープン戦:17試 率.375 本1 点6
シーズン :12試 率.074 本0 点0
ダフィー(ロッテ)
オープン戦:16試 率.298 本4 点15
シーズン :54試 率.201 本6 点18
コーク(オリックス)
オープン戦:3試 1勝1敗 防0.96
シーズン :6試 2勝3敗 防4.56
オープン戦は苦しんでOK?
その一方で、オープン戦の打率.200、3本塁打、10打点と苦しんだゲレーロ(中日)は、本塁打王のタイトルをほぼ手中に収めている。ゲレーロはシーズンが開幕してからも、インサイドのボールに苦しんだが、5月に10本塁打を記録すると、6月が9本、7月が7本と本塁打を量産。最終的には35本の本塁打を放った。
投手ではウィーランドがオープン戦、3試合に先発して、14回1/3を投げ自責点9、防御率5.65と精彩を欠いた。それでも、シーズン開幕してからは先発ローテーションに入り、球団の外国人ではシーズン最多の10勝を挙げる活躍。チームの2年連続CS進出に大きく貢献した。
オープン戦の活躍が必ずしも、シーズンの活躍に繋がるとはいえないようだ。
ゲレーロ(中日)
オープン戦: 17試 率.200 本 3 点10
シーズン :130試 率.279 本35 点86
ウィーランド(DeNA)
オープン戦:3試 1勝2敗 防5.65
シーズン :21試 10勝2敗 防2.98