ニュース 2017.10.10. 11:30

則本の活躍で脚光を浴びる前人未到の『連続タイトル』記録

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楽天・則本昂大(C)KYODO NEWS IMAGES

則本昂大が快挙に前進!


 楽天のエースが史上4人目の快挙に大きく前進した。

 10月8日のソフトバンク戦、先発した則本昂大が6回無失点の好投で今季15勝目。8個の奪三振を記録し、222奪三振は西武・菊池雄星を抜いてリーグトップに。これで4年連続となる最多奪三振のタイトルがほぼ確実となった。

 ちなみに、則本がタイトルを逃すシチュエーションというと、10日の最終戦で先発する岸孝之が36奪三振を記録した場合。振り逃げという記録がある分、これを不可能と言い切ることはできない。そのため現段階では「ほぼ確実」「決定的」といった表現が並んでいるが、現実的に考えれば4年連続のタイトルは手中にあると言っても過言ではない。

 4年連続の最多奪三振獲得となると、江夏豊、鈴木啓示、野茂英雄に次ぐ史上4人目の快挙。球史にその名を残すレジェンドたちと肩を並べることになる。

 今回は則本が大きく前進した“連続タイトル”に注目。奪三振は江夏と鈴木が記録した6年連続となっており、来季以降の則本に期待する声も大きくなってきているが、その他のタイトルの連続記録というとどれくらいなのか。調べてみた。


投手は短め?


【投手・複数年連続タイトル獲得記録】
▼ 最多勝利
4年連続:野茂英雄(近鉄/1990~1993)

▼ 最優秀防御率
3年連続:稲尾和久(西鉄/1956~1958)

▼ 最多奪三振
6年連続:江夏 豊(阪神/1967~1972)
6年連続:鈴木啓示(近鉄/1967~1972)


 最多勝の連続記録は“トルネード”野茂英雄。なんと入団から4年連続でのタイトル獲得だった。なお、1リーグ時代には大投手ヴィクトル・スタルヒンが1937年秋から38年の春・夏、そして39、40と“5季連続”で最多勝のタイトルを獲得しているが、ここでは“複数年”での比較としたため、38年から40年の“3年連続”とカウントした。

 最優秀防御率は「神様・仏様」でおなじみの稲尾和久。近年ではダルビッシュ有が日本ハム時代に2007年から2011年にかけて5年連続で防御率1点台を記録したが、巡り合わせが悪くタイトルを獲得したのは09年・10年の2度だけ。07年は0.003差で成瀬善久(当時ロッテ)に届かず、08年は0.01差で岩隈久志(当時楽天)に敗れた。


野手は前人未到の記録がズラリ…


【野手・複数年連続タイトル獲得記録】
▼ 首位打者
7年連続:イチロー(オリックス/1994~2000)

▼ 本塁打王
13年連続:王 貞治(巨人/1962~1974)

▼ 打点王
8年連続:王 貞治(巨人/1971~1978)

▼ 盗塁王
13年連続:福本 豊(阪急/1970~1982)


 野手のタイトルも、投手同様レジェンド選手たちがズラリ。また、投手よりも期間が長く、もはや更新不可能ではないかという数字が並んでいる。

 首位打者は現在もメジャーリーグで活躍しているイチロー。1994年に彗星の如く現れ、日本プロ野球史上初となるシーズン200安打を達成。最終的にはその記録を210まで伸ばし、当時のパ・リーグ新記録となる.385という高打率で首位打者のタイトルも獲得した。ちなみに、2001年はメジャー移籍1年目で首位打者を獲得しており、日米通算で見ると“8年連続”となる。

 本塁打と打点は「世界の王」こと王貞治が二冠を達成。実働22年で本塁打王獲得が15回、打点王は13回というまさにレジェンド。世界記録の868本塁打とともに、前人未到の記録として燦然と輝きを放っている。

 最後に、盗塁王は 「世界の盗塁王」こと福本豊。史上唯一の1000超え・通算1065盗塁を記録した名選手だ。近年では赤星憲広が5年連続というセ・リーグ記録を打ち立てたものの、それでも福本の半分以下。偉大すぎる記録であり、こちらも前人未到の大記録だ。



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