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史上6人目の快挙と9部門制覇…西武・秋山翔吾の進化

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西武・秋山翔吾(C)KYODO NEWS IMAGES

史上6人目の快挙


 10月10日、プロ野球2017年シーズンの全日程が終了。あとは14日(土)から開幕するポストシーズンで日本一を決めるのみとなった。

 レギュラーシーズンの全日程終了に伴い、セ・パ両リーグの各タイトル獲得者が決定。パ・リーグでは西武の秋山翔吾が自身初となる首位打者に輝いた。


 2015年には216安打を放ち、シーズン最多安打の日本記録を作ったレオの安打製造機。しかし、その時はわずか4厘差で同世代の柳田悠岐(ソフトバンク)に屈し、首位打者のタイトルを獲得することができなかった。

 今季はその柳田に1分2厘の差をつけ、悲願のタイトル獲得。規定到達の3割超えは秋山と柳田だけだったという打者が苦しんだシーズンにおいて、待望の首位打者と2度目の最多安打の両獲りに成功している。

 また、秋山の首位打者に箔をつけるのが『フルイニング出場』という記録だ。主力選手はチームの順位が決まった終盤戦には試合に出なくなるということもしばしばあり、それが首位打者を争うような選手だとなおさら。疲れから打率を落としてしまうことがないよう、チーム側が配慮することはよくある。

 ところが、今季の秋山はチームのCS進出が決まった後も、2位が決まった後も試合に出場し続けた。今春に行われたWBCのことを考えると、実に半年以上をフル稼働してきたことになるが、それでも男は最後までシーズンを走り抜き、そしてタイトルもその手に収めた。

 長い歴史のプロ野球の中でも、フルイニング出場して首位打者を獲得したのは秋山で6人目のこと。自身初の首位打者はただの首位打者ではなく、歴史に名を残す快挙だったのだ。

【フルイニング出場で首位打者】
1969年:王 貞治(巨人/130試=率.345)
1995年:イチロー(オリックス/130試=率.342)
2001年:松井秀喜(巨人/140試=率.333)
2010年:西岡 剛(ロッテ/144試=率.346)
2013年:長谷川勇也(ソフトバンク/144試=率.341)
2017年:秋山翔吾(西武/143試=率.322)


各部門でリーグトップクラスの成績


 上述したように、今春のWBCに侍ジャパンの一員として参戦していた秋山。激闘の代償で成績を落としたり、ケガで離脱をしてしまう選手も少なくなかった中、この男は例年以上にタフなシーズンの中で進化した姿を見せつける。秋山の今季の成績を振り返ってみよう。

【秋山翔吾・成績詳細】
・試合:143(1位タイ
・打席:659(1位
・打数:575(1位
・得点:106(1位
・安打:185(1位
・二塁打:38(1位
・三塁打:5(6位タイ)
・本塁打:25(9位)
・塁打:308(1位
・打点:89(5位)
・盗塁:16(6位)
・犠打:0(-位)
・犠飛:7(1位タイ
・四球:72(3位)
・死球:5(-位)
・打率.322(1位
・長打率.536(2位)
・出塁率.398(2位)


 ()内はリーグ順位。今季は三冠王を目指した柳田が注目を集めた分、あまり秋山の成績にスポットが当たることはなかったのだが、こうして並べてみると実に9つの部門でリーグトップの成績を残している。

 トップではない部分でも本塁打は自己最多を10本以上更新し、二塁打もキャリア最多。打率を残しながら長打も打てる、より厄介な打者へと進化を遂げていたのだ。

 ふつうならばもっと騒がれて然るべき活躍ぶり。タイトルホルダーにこんなことを言うのは失礼だが、これほどまでに“地味にスゴイ”選手というのは秋山のほかにいないだろう。

 進化を止めない切り込み隊長が、ポストシーズンも若獅子軍団を牽引する。


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