ニュース 2017.10.24. 12:00

意外と知らない…『ドラフト会議』って、何だ?

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いよいよ迫ってきた“運命の一日”

意外と細かい決まりがある


 いよいよ10月26日(木)に開催されるプロ野球のドラフト会議。今年は何と言っても高校球界のスーパースター・清宮幸太郎が注目を集めているが、その分各球団の指名戦略が気になるところ。最後に笑うのは一体どのチームだろうか。

 選手と球団の将来を大きく左右する“運命の一日”。毎年恒例の行事として野球ファンにとってはお馴染みのものとなっているが、詳細な概要や決まりを理解している人は実は少ないのではないだろうか。

 というわけで、今回は知っておくと当日がより楽しくなる『ドラフト会議の詳細』をまとめてみた。


“新人”って誰のこと?


 今では当たり前のように使われる「ドラフト会議」というフレーズであるが、実はこれ、正式な名称ではない。正確には「新人選手選択会議」という。

 読んで字のごとく、「獲得したい新人選手を選択する会議」――。では、この“新人”とはどこまでを指すのだろうか。これも明確な決まりがある。

 “新人選手”とは、「日本の中学校、高等学校(日本高等学校野球連盟に加盟が認められている学校)や、大学(全日本大学野球連盟に加盟が認められた団体)に在学している、または在学した経験を持ち、 いずれのNPBの球団とも選手契約を締結したことのない選手」のことを指す。なお、日本の中学校や高校、大学に在学した経験を持たない場合でも、日本国籍を有する選手は新人選手とみなしている。

 また、日本野球連盟に所属する選手(いわゆる社会人野球でプレーする選手)に対しては、同連盟に登録後2シーズン(※高校・中学卒で登録された選手は3シーズン)が経過した選手でなければ指名することはできない(チームが解散または休部した場合は除く)。加えて、チームおよび日本野球連盟の承認がない限り、同一チームから投手を2名以上選択することはできない決まりとなっている。

 なお、NPBの球団が新人選手と契約するためには、この新人選手選択会議(=ドラフト会議)で契約を希望する選手に対する選手契約締結の交渉権を獲得しなければならない。すなわち、ドラフトを通さずに新人選手を獲得することはできないということだ。


入札のしくみ


 日本のドラフト会議においては、第1巡目の指名は「入札抽選」により行う。

 選択を希望する選手名を全球団が同時に提出し、指名が被らなければその球団の選択が確定。指名が重複していた時は、抽選にて決定する。

 なお、抽選の順番は「球団順位の逆」順で行う。今年はリーグ優先権を交流戦で勝ち越したパ・リーグが持っているため、順番はロッテ(パ6位)→ヤクルト(セ6位)→日本ハム(パ5位)→中日(セ5位)....となる。

 抽選に外れた球団は再度入札を行い、ここでも指名が重複した場合は再度抽選で決定。これを全球団の選択が確定するまで繰り返し行う。

 第2巡目以降は抽選を行わない。指名は「球団順位の逆順」で行い、ここからは早い者勝ちとなる。また、第3巡目の指名に入ると、今度は「球団順位」の順で指名を行う。以後は交互に折り返して行く形での指名となる。

【指名の流れ】
第1巡:ロ→ヤ→日→中→オ→巨→楽→De→西→神→ソ→広(抽選)
第2巡:ロ→ヤ→日→中→オ→巨→楽→De→西→神→ソ→広(早いもの勝ち)
第3巡:広→ソ→神→西→De→楽→巨→オ→中→日→ヤ→ロ(早いもの勝ち)
第4巡:ロ→ヤ→日→中→オ→巨→楽→De→西→神→ソ→広(早いもの勝ち)
<繰り返し>


指名できる人数


 ドラフト会議は全球団が「選択終了」となるか、全体で選択された選手が「合計120名」に達したタイミングで終了となる。ただし、国内の独立リーグ所属選手や外国のプロ野球選手を選択した場合は、その人数には含まない。

 各球団の入札上限は“原則として”10名と定められている。ただし、他球団が10名に満たずに「選択終了」としたことにより、全体の指名数が120名に到達していない場合、その時は11人目以降の選手の指名が可能となる。

 また、終了した時点で選択された選手が合計120名に達していない場合、引き続き希望球団参加による「育成選手選択会議」が行われる。


【2017年・新人選手選択会議】

「プロ野球ドラフト会議 supported by リポビタンD」

<日時>
2017年10月26日(木) 17:00開始(予定)

<主催>
一般社団法人日本野球機構

<特別協賛者>
大正製薬株式会社

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