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今年はどうなる…?過去のドラフト1位『指名競合数』ランキング

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8球団競合の末に近鉄と仮契約を結び、仰木監督(左)とポーズをとる野茂英雄投手 (C)KYODO NEWS IMAGES

ドラフト会議は26日!


 クライマックスシリーズの興奮もさめやらぬ中、プロ野球界が注目を浴びる一大イベントが今年もやってくる。週末に日本シリーズを控えた10月26日(木)、都内に12球団の首脳陣が一堂に介して行われるのが、プロ野球のドラフト会議だ。

 指名を待つ選手たちはもちろん、各チームの、もっと言えば今後の球界の運命をも左右する重要な一日。なかでも見どころのひとつとなるのが、1巡目で指名が重複した時の“抽選”だろう。

 2巡目以降は今季の成績に応じて指名順が決まる“ウエーバー方式”が採用されているのだが、日本のしくみでは1巡目だけはどの球団も公平に横一線。欲しい選手を指名し、当たりを引けば交渉権を獲得することができるのだ。

 抽選覚悟で目玉を狙いに行くのか、はたまたその隙間を縫って“一本釣り”を狙うのか…。今年は高校球界のスター・清宮幸太郎が大きな注目を集めている分、各球団の戦略にも注目が集まっている。
 
 今回はそんなドラフト会議の醍醐味とも言える1巡目の“競合数”に注目。多くの重複指名を集めた選手トップ3を以下にまとめた。


2年連続の6球団競合


 第3位は、全球団の半数にあたる『6球団』。6球団による競合というのは過去に5度もあったが、なかでも2009年の菊池雄星(花巻東)と2010年の大石達也(早稲田大)は記憶にも新しいところだろう。

▼ 2009年:菊池雄星(投手/花巻東高)
・西武 [当]
・阪神(→ 二神一人)
・ヤクルト(→ 中沢雅人)
・楽天(→ 戸村健次)
・中日(→ 岡田俊哉)
・日本ハム(→ 中村勝)

 09年夏の甲子園で154キロを記録した怪物左腕には、甲子園を本拠地とする阪神や地元・東北に本拠地を置く楽天を含む計6球団が入札。渡辺久信監督(当時)が最初にくじを引いた西武が交渉権を手にした。


▼ 2010年:大石達也(投手/早稲田大)
・西武 [当]
・横浜(→ 須田幸太)
・楽天(→ 塩見貴洋)
・広島(→ 福井優也)
・オリックス(→ 伊志嶺翔大→ 山田哲人 →後藤駿太)
・阪神(→ 榎田大樹)

 “ハンカチ王子”こと斎藤佑樹が注目を集めた2010年のドラフトであったが、斎藤と同じ早稲田大の大石達也に対し、斎藤の4球団を上回る6球団から指名が集中。前年に菊池の当たりを引き当てた西武の渡辺久信監督(当時)が今度は最後にくじを引き、2年連続で1/6の抽選を突破した。


最後の分離ドラフト


 また、高校と大学・社会人の分離ドラフト最終年となった2007年には、東洋大の大場翔太を巡って『6球団』が競合した。

▼ 2007年:大場翔太(投手/東洋大)
・ソフトバンク [当]
・オリックス(→ 篠田純平→ 小林賢司)
・横浜(→ 小林太志)
・阪神(→ 白仁田寛和)
・日本ハム(→ 服部泰卓→ 多田野数人)
・巨人(→ 篠田純平→ 村田透)

 東洋大の黄金期を支えた大黒柱。パ・リーグ初となるプロ初登板で無四球完封勝利という離れ業をやってのけるも、キャリア最多は7勝止まり。右肩痛にも悩まされ、2016年で現役を引退した。


涙のKKドラフト


 第3位、残りの2選手はいずれも大型内野手の抽選。ドラフト史に残る名シーンといえば…。

▼ 1985年:清原和博(内野手/PL学園高)
・西武 [当]
・南海(→ 西川佳明)
・日本ハム(→ 広瀬哲朗)
・中日(→ 斉藤学)
・近鉄(→ 桧山泰浩)
・阪神(→ 遠山昭治)

 同級生の桑田真澄と共に世間を賑わせたPL学園の清原和博に6球団が競合。巨人への入団を熱望していた清原には、相思相愛の巨人が1巡目で指名するとみられていたが、巨人は大学に進学するものと見られていた桑田真澄を強行指名。会見では清原が涙する場面も見られたが、最終的には西武へ入団。1年目から打率.304、本塁打31本、打点78という驚異的な数字を記録した。


▼ 1979年:岡田彰布(内野手/早稲田大)
・阪神 [当]
・西武(→ 鴻野淳基)
・ヤクルト(→ 片岡大蔵)
・南海(→ 名取和彦)
・阪急(→ 木下智裕)
・近鉄(→ 藤原保行)

 東京六大学で三冠王のタイトルを手にするなど、大きな注目を集めた早稲田大の岡田彰布も6球団が競合。岡田の出身地・関西に本拠地を置く在阪4球団を含む6球団が競合した後、相思相愛だった阪神が交渉権を手にした。1年目から100試合以上に出場し、新人王に輝いている。


後のメジャーリーガーに7球団が競合も...


 続いて第2位は『7球団』による競合。これは過去に1度だけで、1995年のPL学園・福留孝介が記録した。

▼ 1995年:福留孝介(内野手/PL学園高)
・近鉄 [当]
・中日(→ 原俊介→ 荒木雅博)
・日本ハム(→ 中村豊)
・巨人(→ 原俊介)
・ロッテ(→ 沢井良輔)
・オリックス(→ 今村文昭)
・ヤクルト(→ 三木肇)

 1/7の抽選の結果、近鉄が交渉権を獲得。ところが、福留は巨人と中日以外なら社会人に進むことを表明していたため、この年のプロ入りは実現せず。希望通り社会人の日本生命へと進んでいる。なお、その後1998年のドラフト会議で中日を逆指名し、プロ入りを果たした。


第1位は2人...


 さて、いよいよ第1位。全球団の3/4にあたる『8球団』が競合したのは、過去に2回あった。1990年の小池秀郎と、1989年の野茂英雄だ。

▼ 1989年:野茂英雄(投手/新日鉄堺)
・近鉄 [当]
・ロッテ(→ 小宮山悟)
・大洋(→ 佐々木主浩)
・日本ハム〈→ 酒井光次郎〉
・阪神(→ 葛西稔)
・ダイエー(→ 元木大介)
・ヤクルト(→ 西村龍次)
・オリックス(→ 佐藤和弘)

 ドラフト史上最多競合数を叩き出したのは、のちに“世界のNOMO”と呼ばれるトルネード右腕だった。アマチュアNo.1投手としてソウル五輪での銀メダル獲得に貢献。大きな注目を集めた右腕を、近鉄の仰木彬監督(当時)が見事に引き当てた。なお、野茂は入団1年目からパ・リーグの投手四冠を総ナメにする大暴れ。リーグMVPに新人王、ベストナイン、さらには沢村賞も受賞するなど、伝説的な活躍で8球団競合に違わぬ結果を残した。


▼ 1990年:小池秀郎(投手/亜細亜大)
・ロッテ [当]
・阪神(→ 湯舟敏郎)
・ヤクルト(→ 岡林洋一)
・中日(→ 小島弘務)
・日本ハム(→ 住吉義則)
・近鉄(→ 寺前正雄)
・広島(→ 瀬戸輝信)
・西武(→ 長見賢司)

 野茂の衝撃から1年、またも8球団が同じ選手を指名する。主役は東都大学リーグでシーズン最多奪三振記録(当時)を樹立したアマチュア最強左腕こと小池。抽選の結果、ロッテが当たりを引き当てたものの、そのまま入団はせずに松下電器に入社。その後、1992年のドラフトで1位指名を受けた近鉄に入団している。

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