ニュース 2017.10.26. 11:35

今ドラフトで兄弟の同一年入団も!?過去に4例

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兄弟リレーで10勝目を挙げた西武・松沼博久(右)=1979(昭和54)年8月26日、西武

いよいよドラフト!


 2017年のドラフト会議がいよいよ目前に迫ってきた。

 世間では早実の清宮幸太郎が大きな注目を集めているが、今回のドラフトでは珍しく兄弟が同一年に指名を受ける可能性がある。その兄弟とは、兄・北村祥治(星稜高→亜細亜大→トヨタ自動車)と弟・北村拓己(星稜高→亜細亜大学)の「北村兄弟」だ。

 兄の祥治は、主に三塁を守り、大学時代には二塁の守備にもついていた。プロ志望届を提出した2年前のドラフトでは指名を受けなかったが、亜大時代に続き社会人でも日本代表を経験。2年前には叶わなかったプロ入りに期待がかかる。

 2歳下の弟・拓己も内野手で、2016年(3年生)秋には13試合で打率.409(44-18)、1本塁打、12打点の成績を残し、三塁手として東都リーグベストナインにも選ばれた。その後は遊撃手としてもプレーしている。

兄弟同時入団の歴史


 これまでにもドラフトで兄弟が同じ年に入団することはあった。

▼兄弟同時入団選手:兄/弟
2010年:川口寛人(巨人)/川口隼人(楽天)※双子
1996年:岩村敬士(近鉄)/岩村明憲(ヤクルト)
1984年:嶋田宗彦(阪神)/嶋田章弘(阪神)
1978年:松沼博久(西武)/松沼雅之(西武)※ドラフト外入団

 直近で同時入団したのが、川口寛人(内野手)、川口隼人(外野手)の双子の兄弟。2010年のドラフトで、兄・寛人は巨人から育成7位指名を受け、弟・隼人は楽天から育成3位指名を受けた。しかし、兄・寛人は1年目で、弟・隼人は3年目に自由契約。お互いに一軍の舞台に上がることはなかった。

 ヤクルトやメジャーで活躍した岩村明憲も、実は兄弟同時入団選手の一人。兄・岩村敬士は1996年のドラフトで近鉄から7位指名を受けて入団し、弟・明憲は同年にヤクルトから2位指名を受けて入団した。

外野手の敬士は2年で自由契約となったが、内野手の明憲は三塁手としてレギュラーポジションを掴み、2004年には44本塁打を放つなど活躍。さらに2006年オフにはメジャーに挑戦し、レイズへ移籍。日本代表としても、第1回と第2回のWBC連覇に貢献した。


同一年に同一球団へ


 嶋田宗彦(捕手)、嶋田章弘(投手)の「嶋田兄弟」はさらに珍しい、同一年に同じ球団から指名を受けた。1984年、兄・宗彦は4位、弟・章弘は1位で指名を受けて阪神に入団。宗彦は300試合に出場し、章弘は野手転向やトレードがありながらも、通算138試合に出場した。ちなみに1986年の4月25日には、夢の“兄弟バッテリー”が実現している。

 そして、1978年に西武と巨人が壮絶な獲得合戦を広げたのが、松沼博久(投手)と松沼雅之(投手)の松沼兄弟だ。

 社会人の東京ガスに所属していた兄・博久と、東洋大学に在籍した弟・雅之は、アマチュア球界で活躍し、注目を集めていた。そこで西武と巨人が獲得を争った結果、西武への入団が決定。兄弟でローテーションを担い、兄弟合わせて181勝(博久・112勝、雅之・69勝)を挙げて、西武黄金期の礎を築いた。


果たして結果は?


 ドラフト制度導入後、4例しかない兄弟同時入団。嶋田兄弟や松沼兄弟のように同じ球団に指名されることがあれば、兄弟で同じ内野を守る可能性も考えられる。果たして兄弟同時入団は実現するのか!?注目のドラフト会議は本日17時に幕を開ける。
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