今永は2戦連続で2ケタ奪三振マーク!
日本シリーズ第6戦が4日に行われ、4-3でサヨナラ勝ちしたソフトバンク(パ・リーグ1位)が、4勝2敗で2年ぶりの日本一を成し遂げた。DeNA(セ・リーグ3位)は先発の今永昇太が8回途中2失点と力投したが、リードを守れず逆転負け。19年ぶりの日本一へ駆け上がることはできなかった。
パ・リーグ王者に競り負けたDeNAだったが、このシリーズでは若き先発左腕が輝きを放った。第6戦に先発した今永は、2回に先制ソロを浴びたものの、7回まで許した安打は本塁打による1本のみ。8回に先頭の長谷川勇に二塁打を許し降板したが、7回0/3を投げ、2安打11奪三振2失点と好投した。
2年目左腕は第2戦でも、6回5安打10奪三振1失点の快投。先発した2戦ともチームは逆転負けを喫したが、今永自身は強力打線から2試合連続の2ケタ奪三振を記録。いずれも勝利投手の権利を持って降板した。
第4戦で崖っぷちのチームを救ったのは新人の浜口遥大。負ければシーズン終了の大一番で、8回一死まで無安打投球。日本シリーズ初のノーヒットノーランこそ逃したものの、8回途中2安打無失点の快投でチームを勢いづけた。
第5戦に先発した3年目の石田健大は5回途中4失点でノックアウトされたが、シリーズを通して見ると、DeNAの先発左腕たちの働きが光った。
ドラ1でまたも大卒左腕を獲得。今永、浜口に続き3年連続
若き左腕たちはレギュラーシーズンを振り返っても、今永が11勝7敗、防御率2.98。浜口は10勝6敗、防御率3.57。故障離脱があった石田は、6勝6敗、防御率3.40という成績を残した。
3投手はいずれも在籍3年以内の若手で、石田(法政大)は14年のドラフト2位、今永(駒澤大)は15年の同1位、浜口(神奈川大)は16年の1位入団と、14年の1位・山崎康晃(亜細亜大)含め、近年の上位指名選手の即戦力ぶりは目を見張る。
そして10月26日に行われた今年のドラフト会議で、DeNAはまたも大卒左腕の東克樹(立命大)を1位指名した。これで大卒左腕の1位指名は3年連続。ラミレス監督は指名直後のインタビューで「(先発左腕が多いが)これ以上、いらないと思ったことはない。(単独指名は)競合しないようにという戦略」と、してやったりの表情。その言葉を、ソフトバンクとの日本シリーズでさっそく実証した。
DeNAはラミレス体制後、初のCS進出、19年ぶりの日本シリーズ出場と、着実にステップアップしている。来季の目標は、リーグ優勝からの日本シリーズ出場。そのためには、リーグ連覇中の広島、今季2位の阪神らを倒さなければならない。
特に赤ヘル打線には優秀な左打者が揃っているだけに、来シーズンも若手サウスポーたちにかかる期待は大きい。再び切磋琢磨しながら、左腕王国を確立できるか。ラミレス体制3年目が今から楽しみだ。