台湾・呉念庭を含め、7選手が代表戦を経験
初開催となった「ENEOS アジアプロ野球チャンピオンシップ2017」は、野球日本代表・侍ジャパンの優勝で幕を閉じた。
若手揃いのメンバー構成なかで、西武勢は多和田真三郎、野田昇吾、平井克典の3投手に加え、野手勢の山川穂高、外崎修汰、源田壮亮と、全25選手のうち6名を西武勢が占めた。さらに、台湾代表では呉念庭がプレーし、計7選手が今大会に参戦。それぞれが代表チームの一員として、貴重な経験を積んだ。
山川、外崎は全3試合でスタメン出場を果たし、山川は全試合で4番を務め豪快弾をマーク。外崎は勝負強さを見せ、大会MVPに選ばれた。多和田、野田は好リリーフを披露し、源田は好走塁で勝利に貢献。平井は台湾打線に連打を浴びたものの、貴重なサイドハンドとして存在感を示した。
振り返れば、代表チームが定着した第1回WBC以降、松坂大輔や中島宏之、片岡治大や秋山翔吾など、西武は随時、優秀な若手を侍ジャパンへ送り込んできた。
今回は若手中心の大会だったが、来年3月にはフル代表としてオーストラリア代表と強化試合を行うことが発表された。西武では今季、菊池雄星、秋山翔吾がフル代表に相応しい成績を残し、その他に、代表経験のある牧田和久、炭谷銀仁朗、浅村栄斗、22歳の森友哉なども楽しみな存在だ。ここに今代表の山川らが加われば、2020年の東京五輪は再び西武勢が中心になる可能性が高い。
辻体制2年目となる2018年シーズンを見据えても、若手選手の飛躍は頼もしい限り。近年、安定した強さを誇るソフトバンクは柳田悠岐、中村晃、今宮健太。広島は田中広輔、菊池涼介、丸佳浩と、同世代の若手たちが切磋琢磨することで、それぞれがレギュラーポジションをつかみ、チーム力を押し上げた。
若手の充実度と競争意識は、チーム強化のために欠かせない。来シーズン10年ぶりのリーグ制覇を狙う西武にとっては、大収穫の秋となった。