ニュース 2017.12.11. 15:30

はじめての“こうかい” ドラフト1位組の悲喜こもごも

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契約更改交渉を終え、来季の抱負を語るDeNA・浜口遥大(C)KYODO NEWS IMAGES

はじめての契約更改


 3月30日に開幕したプロ野球の2017年シーズンもあっという間に終わり、各球団が来季に向けた準備を薦めるこの時期。最大の話題といえば、選手たちの契約更改だろう。

 長い戦いを終え、1年のふり返りとその評価を聞く席。新人選手たちにとっては初めての経験となったが、なかでも最も大きな期待とともに入団したドラフト1位の12名はどうだっただろうか。今回はアップ額の多かった順に振り返ってみる。


笑顔でサイン


 2016年ドラフト1位組のアップ額No.1は、DeNAの浜口遥大。3250万円アップの4750万円(金額はすべて推定)という大昇給を勝ち取った。

 シーズン途中の離脱もあって規定投球回には届かなかったものの、1年目から堂々の2ケタ・10勝(6敗)をマーク。日本シリーズではソフトバンクを相手にあわやノーヒットノーランという快投を見せるなど、初めてのポストシーズンでも物怖じすることなく好成績を残した。

 新人王はシーズン通して活躍を見せた京田陽太(中日)に譲ったものの、その活躍が認められてリーグから「新人特別賞」を受賞。来季は先輩の石田健大、今永昇太、そしてドラ1で入ってくる東克樹との“大卒左腕カルテット”の競演にも期待がかかる。

 浜口に次ぐ2位は、オリックスの山岡泰輔。社会人No.1右腕として東京ガスから鳴り物入りで入団した男は、年間通してローテーションを守り、8勝(11敗)をマーク。春先は好投しながらも勝ち星に恵まれない時期がありながら、2ケタに迫る勝ち星を積み上げた。

 来季は同じ高卒から社会人No.1投手の評価を勝ち取った田嶋大樹が加入。金子千尋や西勇輝、ディクソンとともに最強ローテを形成する力となれるか、2年目も大きな期待がかかる。

 その他、新人王投票で浜口を上回る2位に入った阪神・大山悠輔が1000万円の増額をゲット。今秋のキャンプでは二塁や遊撃に挑戦するなど、来季はどこを守ることになるのか。打線の軸としての活躍とともに、ポジションにも注目が集まる。


【ドラフト1位組の契約更改】
※アップ額順/金額はすべて推定

1位:浜口遥大(DeNA)
☆1500万円 ⇒ 4750万円(3250万円増)
[今季成績] 22試(123.2回) 10勝6敗 奪三振136 防3.57

2位:山岡泰輔(オリックス)
☆1500万円 ⇒ 4300万円(2800万円増)
[今季成績] 24試(149.1回) 8勝11敗 奪三振133 防3.74

3位:大山悠輔(阪神)
☆1500万円 ⇒ 2500万円(1000万円増)
[今季成績] 75試 率.237(198-47) 本7 点38

4位:佐々木千隼(ロッテ)
☆1500万円 ⇒ 1970万円(470万円増)
[今季成績] 15試(85.1回) 4勝7敗 奪三振59 防4.22

5位:藤平尚真(楽天)
☆1500万円 ⇒ 1800万円(300万円増)
[今季成績] 8試(43.1回) 3勝4敗 奪三振44 防2.28

6位:堀 瑞輝(日本ハム)
☆750万円 ⇒ 800万円(50万円増)
[今季成績] 4試(8.0回) 0勝1敗 奪三振7 防3.38


高卒でダウンも…


 一方で、あまり良い思いができなかった選手もいる。

 西武の今井達也はキャンプで故障を発症して出遅れ。二軍戦で登板機会はあったものの、一軍昇格は叶わず。現状維持の1300万円でサインした。野上亮磨のFA移籍は一軍デビューを目指すうえではチャンス。来季は頭角を現すことができるだろうか。

 デビュー戦でノーヒットノーラン寸前という快投を見せた広島・加藤拓也も、それ以降は勝ち星を挙げることができず。快進撃のチームのなかで二軍暮らしを強いられた。プロ初勝利を挙げるも、50万円ダウンで契約を更改している。

 その他、5球団が競合した昨秋の目玉・田中正義(ソフトバンク)をはじめ、柳裕也(中日)、吉川尚輝(巨人)といった即戦力候補たちは軒並みダウンで更改。また、高卒では寺島成輝(ヤクルト)が唯一のダウンとなっている。


【ドラフト1位組の契約更改】
※アップ額順/金額はすべて推定

7位:今井達也(西武)
☆1300万円 ⇒ 1300万円(増減なし)
[今季成績] 一軍登板なし
[二軍成績] 7試(15.1回) 1勝0敗 奪三振21 防2.35

8位:加藤拓也(広島)
☆1500万円 ⇒ 1450万円(50万円減)
[今季成績] 7試(29.1回) 1勝3敗 奪三振28 防4.30

8位:柳 裕也(中日)
☆1500万円 ⇒ 1450万円(50万円減)
[今季成績] 11試(50.1回) 1勝4敗 奪三振45 防4.47

8位:田中正義(ソフトバンク)
☆1500万円 ⇒ 1450万円(50万円減)
[今季成績] 一軍登板なし
[二軍成績] 1試(3.0回) 0勝0敗 奪三振1 防6.00

11位:寺島成輝(ヤクルト)
☆1200万円 ⇒ 1100万円(100万円減)
[今季成績] 1試(3.0回) 0勝0敗 奪三振3 防15.00

12位:吉川尚輝(巨人)
☆1500万円 ⇒ 1300万円(200万円減)
[今季成績] 5試 率.273(11-3) 本0 点0



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