セ5球団は積極的に選手補強
広島の3連覇を阻むために、来季のリーグ優勝を目指すセ・リーグの5球団が補強に動いている。
リーグ2位の阪神は韓国・ハンファから、2年連続『3割・30本塁打・100打点』を達成したロサリオを獲得。今季のチーム最多本塁打は中谷将大の20本と、長打不足の間は否めず、ロサリオにかかる期待は大きい。投手もモレノ、呂彦青(ル・イェンチン)の獲得に成功し、DeNAへFA移籍した大和の人的補償で、尾仲祐哉も獲得。13年ぶりのリーグ優勝に向けて積極的な補強を行っている。
また、クライマックスシリーズでリーグ優勝した広島を破り、19年ぶりの日本シリーズ進出を果たしたDeNAも、内外野を守れる大和(前阪神)をFAで獲得。今季3Aで14本塁打を記録した内野手のソト、かつてソフトバンクでプレーし、今季はBC・富山に所属したバリオスと契約を結んだ。さらに、武藤祐太(前中日)、中川大志(前楽天)といった戦力外組の選手たちも獲得し、選手層に厚みを加えようとしている。
Bクラスに沈んだ4位・巨人は、西武からFAの野上亮磨を、5位・中日も日本ハムからFAの大野奨太をそれぞれ獲得。最下位に沈んだヤクルトも、カラシティー、山田大樹、田代将太郎といった選手を補強した。
広島は大きな動きなし
セ・リーグ各球団が戦力補強を進める中、リーグを連覇した広島はドラフトで9人の選手を獲得した一方で、FAやトレード、新外国人選手の獲得といった目立った動きを見せていない。
広島は、田中広輔、菊池涼介、丸佳浩、野村祐輔、中崎翔太と、投手・野手ともに主力選手の多くが20代と非常に若く、若手の成長も著しい。さらに、坂倉将吾、高橋昂也など将来広島を担うであろう選手たちをドラフトで獲得している。これまでも自前で育てた選手を中心にしたチーム戦略を取っていることも、関係していそうだ。
ただ、今オフはヘーゲンズ、ブレイシア、ペーニャを自由契約にしており、助っ人の獲得は十分に考えられる。昨オフもペーニャ、ブレイシアの外国人2人、15年オフもルナ、ジャクソンといった外国人選手の獲得だけにとどまっており、今オフも例年通り外国人のみの補強となりそうな予感だ。
セ・リーグの移籍情報(加入)
【阪神】
モレノ(投手 / レイズ)
呂彦青(投手 / 台湾体育運動大)
尾仲祐哉(投手 / DeNA)
ロサリオ(内野手 / 韓国・ハンファ)
山崎憲晴(内野手 / DeNA)
【DeNA】
武藤祐太(投手 / 中日)
バリオス(投手 / BC・富山)
大和(内野手 / 阪神)
中川大志(内野手 / 楽天)
ソト(内野手 / 3A・シラキュース)
【巨人】
野上亮磨(投手 / 西武)
ゲレーロ(内野手 / 中日)
【中日】
大野奨太(捕手 / 日本ハム)
【ヤクルト】
山田大樹(投手 / ソフトバンク)
カラシティー(投手 / 3A・アイオワ)
田代将太郎(外野手 / 西武)