ゲレーロ、ジョーダンがそろって他球団へ
巨人は15日、アレックス・ゲレーロと契約合意に至ったことを発表した。
ゲレーロは今季中日に加入すると、いきなり35本塁打を放って本塁打王のタイトルを獲得。当然、中日は残留交渉を行ったものの、なかなか両者間で折り合いがつかず、保留者名簿にも名前が載っていなかった。巨人が獲得に乗り出すのでは…という噂はかねてからあったものの、突然飛び込んだ入団決定の知らせは野球ファンに大きな衝撃を与えた。
巨人は先発の柱のひとりであるマイルズ・マイコラスが退団となったものの、スコット・マシソンとアルキメデス・カミネロのリリーフコンビは揃って残留。野手陣ではケーシー・マギーも残留が決まっており、ここにゲレーロが加わることになる。いずれも日本で実績を残した選手たちであり、計算できる戦力だと言えるだろう。
またその同日、ヤクルトがジョーダン・アルメンゴの獲得を発表した。いまひとつピンと来ていないファンも多かったが、今季まで中日に在籍していた左腕ジョーダン・ノルベルトのことだ。「Jordan Norberto Armengot」という名前で、中日では登録名は「ジョーダン」になっていたが、来季からは「アルメンゴ」としてプレーする。
アルメンゴは2年間で計40試合に登板し、12勝10敗で防御率3.50という成績。今季は18試合の登板で6勝4敗、防御率2.30という好成績。左の先発がベテランの石川雅規くらいしかいなかった今季のヤクルトにとって、大きな補強となった。
2012年のオフには3人が移籍
過去を振り返ると、中日は2012年にも似たようなことがあった。
その年は主砲のトニ・ブランコに加え、エンジェルベルト・ソト、ホルヘ・ソーサの3助っ人がそろって退団。全員が翌年から同リーグのDeNAでプレーしたのだ。
ブランコは打率.333、41本塁打、136打点と大爆発。バレンティンの60本塁打があったために三冠王とはならなかったが、首位打者と打点王の二冠に輝いた。また、いきなりの古巣戦となった開幕戦でも2安打・3打点と打ち込まれるなど、いきなり苦い思いを味わっている。
また、ソーサも55試合の登板で3勝4敗19セーブ・11ホールド、防御率1.79の好成績。セットアッパー、時にはクローザーとして活躍した。ソーサこそ1勝3敗、防御率9.68と活躍できなかったものの、3人の放出は中日にとって痛いマイナスとなった。
来季ゲレーロ、アルメンゴのふたりがどのような成績を残すかはわからない。しかし、中日ファンにとっては気が気でないだろう。ふたたびの悪夢となるのか、はたまたもっと良い助っ人を連れてくることができるのか…。中日を出た外国人と、中日が新たに獲得する外国人に注目だ。