1位は楽天のエース
先発、中継ぎ、抑えと投手の分業制が主流となり、先発投手の完投がめっきり減った。昨季12球団で最も完投数が多かったのは則本昂大(楽天)の8完投。最も多かった投手でも10完投に届かなかった。
特に近年は先発完投型に贈られる「沢村賞」の選考基準のひとつである10完投以上という項目をクリアできずに同賞を受賞する投手が増えた。また、10完投以上することが難しくなったことも関係しているのか、今季から新たにQS(7回3自責点以内)の項目が加わる予定となっている。
“先発完投”が減少している中、最近5年間の完投数トップ10を見てみると、1位は今季12球団トップの8完投を記録した則本の25完投。則本はプロ2年目の14年には、交流戦で4完封勝利を記録するなど、シーズン9完投を記録した。則本は16年こそ2完投だったが、その他のシーズンは3完投以上マークしている。
そして2位は金子千尋(オリックス)の22完投。金子千尋は沢村賞を受賞した14年は4完投だったが、前年の13年は10完投を挙げた。ちなみにこの5年間で、シーズン10完投を記録した投手は金子以外いない。
3位は菅野智之(巨人)の21完投。菅野はプロ1年目の13年は1完投だったが、14年以降は14年が3完投、15年と17年が6完投、16年が5完投と、1人で投げ切る試合が増えている。
最近5年間の完投数トップ10
1位 25完投 則本昂大(楽天)
【最多完投】9完投(14年)
2位 22完投 金子千尋(オリックス)
【最多完投】10完投(13年)
3位 21完投 菅野智之(巨人)
【最多完投】6完投(15年、17年)
4位 16完投 岸孝之(楽天)
【最多完投】5完投(14年、15年)
5位 15完投 大野雄大(中日)
【最多完投】6完投(15年)
6位 14完投 西勇輝(オリックス)
【最多完投】3完投(13年~15年、17年)
7位 13完投 能見篤史(阪神)
【最多完投】6完投(13年)
7位 13完投 大谷翔平(前日本ハム)
【最多完投】5完投(15年)
9位 12完投 メッセンジャー(阪神)
【最多完投】6完投(13年)
9位 12完投 菊池雄星(西武)
【最多完投】6完投(17年)
※完投はNPBのみ
※最多完投は2013年からの5年間