ニュース 2018.01.07. 17:18

オリの高卒2年目右腕や楽天期待の両打ちなど 2018年注目の若手【パ編】

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日本ハムの玉井大翔

熱くなりそうなソフトBの第3捕手争い


 2018年が幕を開け、2月の春季キャンプが始まれば3月30日の開幕戦まであっという間。新たな戦いが始まる前に、編集部が注目する若手選手を各球団ごとに紹介したい。今回はパ・リーグ編。

●ソフトバンク:栗原陵矢(捕手/高卒4年目)

 高校時代は日本代表の主将と正捕手を務めた期待の若手捕手。昨季は二軍戦70試合に出場し、打率.271、3本塁打、21打点をマーク。6月には初めて出場選手登録され、同13日の巨人戦で待望の一軍デビューを果たした。

 打撃センスと走力に優れ、打てる捕手を目標に掲げる。ディフェンス面でも、ファームで1イニング3盗塁刺をマークするなどメキメキとレベルアップ。今オフは鶴岡慎也、斐紹の両捕手が退団し、張本優大、谷川原健太、九鬼隆平らとともに第3捕手の座を狙う。昨季ブレークした甲斐拓也も、細川亨(現楽天)の退団を機に、一軍出場数を大幅に伸ばした。投打ともに有望株がひしめくソフトバンクだが、18年は甲斐、高谷裕亮に次ぐ、第3捕手を巡る戦いが白熱しそうだ。

●西武:佐野泰雄(投手/大卒4年目)

 山川穂高や源田壮亮など、昨季は若手野手の台頭が際立った西武。だが、野上亮磨、シュリッターの退団に続き、牧田和久のメジャー移籍も決まった。新シーズンも投手整備が最重要課題。若手投手陣の飛躍に期待したい。

 その中で注目したいのが、4年目を迎える佐野。昨季は一時先発ローテーションに定着し3勝(1敗)を挙げたが、6月17日の中日戦で左膝に違和感を訴え緊急降板。その後、外側半月板損傷と診断され、手術後はリハビリに励んだ。患部はブルペンで投球ができるまでに回復。菊池雄星に次ぐ貴重な先発左腕として、本人も開幕ローテ入りを目標に掲げている。

●楽天:田中和基(外野手/大卒2年目)

 身体能力の高いスイッチヒッター。1年目の昨季は、プロ初先発だった5月20日のロッテ戦で、延長12回に決勝点となるプロ初本塁打を放った。51試合に出場し打率こそ.111だったが、守備と走塁面でチームのAクラス入りに貢献。ファームでは打率.295、出塁率.396。さらに6本塁打を放つなど、非凡な長打力も見せた。

 オフにはアジア・ウインターリーグに参加し、打率.254、出塁率.397を記録。主に上位打線を任され、イースタン選抜の優勝に貢献した。同大会では、シーズン中にはあまり見られなかった豪快なフルスイングが散見。スケールの大きなスイッチヒッターとして、2年目の飛躍に期待したい。

ロッテ平沢、井口新体制のキーマンになれるか!?


●オリックス:山本由伸(投手/高卒2年目)

 1年目から大器の片鱗を見せた将来のエース候補。デビュー戦から先発で5回1失点と好投し、次戦となった8月31日のロッテ戦でプロ初勝利(5回2失点)を挙げた。その後は安定感を欠いたが、一軍ではすべて先発で5試合に登板し、1勝1敗、防御率5.32の成績。イニング数は23回2/3のため、新人王資格を残した。

 山本の魅力は完成度の高さ。デビュー戦から武器であるスライダーをアウトローに集めるなど、制球力の高さが光った。オリックス先発陣には、昨季100イニング以上投げた金子千尋、山岡泰輔、ディクソン、松葉貴大、西勇輝に加え、ドラ1左腕の田嶋大樹、新外国人左腕のアルバースなど、ライバルは多い。山本としてはキャンプからアピールし、まずは開幕ローテ入りを目指したい。

●日本ハム:玉井大翔(投手/社会人出2年目)

 オフに大谷翔平、増井浩俊、マーティン、大野奨太と主力選手が相次いで退団。特に投手整備が急務で、7年目を迎える栗山英樹監督、吉井理人、高橋憲幸両投手コーチの手腕に注目が集まる。上記の投手以外にも、昨季はシーズン中に谷元圭介が中日へ。春季キャンプから勝ちパターン再編を巡る競争が熱くなりそうだ。

 注目したいのが、旭川実高、東農大北海道オホーツク、新日鉄住金かずさマジックを経て、前年にドラフト8位で入団した玉井。1年目はすべて中継ぎで24試合に投げ、1勝2敗、防御率2.59の成績を残した。2年目の起用法はまだ不透明だが、日本ハムは過去に抑えとして活躍した武田久や増井、4年連続50試合登板を誇る谷元など、下位指名から飛躍した社会人出身投手が多い。玉井もこの系譜を継ぎ、新生日本ハムの象徴になってほしいところだ。

●ロッテ:平沢大河(内野手/高卒3年目)

 昨年9月にプロ初本塁打を放ったが、2年目の17年シーズンは、一軍で50試合に出場しながら打率.176に終わった。チームも投打のバランスを崩したまま最下位でフィニッシュ。今季から新たに井口資仁監督が指揮を執る。

 ファームで5本塁打を放つなど力強さは増しつつあるが、同打率.228と確実性に欠ける。まだ3年目と言えばそれまでだが、期待のドラ1野手として井口新体制のキーマンになってほしいところ。昨年のドラフトでは、2位で即戦力内野手の藤岡裕大(トヨタ自動車)を獲得。藤岡は昨季の新人王・源田壮亮(トヨタ自動車→西武)の後輩にあたり、「能力は源田以上」との声も聞かれる。ドラ1内野手の安田尚憲(履正社高)も含め、新人の加入を飛躍の活力にしたい。

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