NPB所属のドラフト1位は4名
2018年シーズンの開幕まであと3カ月を切った。各選手ともに2月1日の春季キャンプに向けて自主トレで身体を作り込んでいるところだろう。この時期というと、新人やケガからの復活を期する選手に注目が集まりがちであるが、今回はプロ10年目を迎えることになる2008年ドラフト指名組にスポットをあててみた。
ドラフト1位で指名された12名の中で、いまなおNPBで現役を続けているのはわずか4人。9年目となる2017年シーズンまでに8人の選手がNPBから去っているのだ。
現役組で一番の出世頭は大野奨太(中日)だろう。東洋大から日本ハムへ入団後、規定打席の到達こそないものの安定した成績を残してFA権を取得。新天地で迎える2018年シーズンは、谷繁元信前監督の背番号『27』を受け継ぎ、扇の要としてのはたらきに期待がかかる。
ブレイクへの期待がかかるのは大田泰示(日本ハム)だ。2016年オフに巨人からトレードで日本ハムへ移籍すると、自身初となる規定打席に到達。15本塁打を放って初の2ケタ本塁打を成し遂げた。節目の10年目となる2018年シーズンは20本塁打以上を目指したい。
その他のドラ1組では、岩本貴裕(広島)が代打で存在感を発揮。新たなシーズンでも『ここ一番』の勝負強さを求められる。一方、野本圭(中日)は崖っぷち。2017年シーズンもわずか15試合の出場に終わっており、10年目はまさに背水の陣となる。
浅村らチームの中心選手も多数!
ドラフト1位以外の選手を見てみると、チームの中心となった選手が数多くいる。浅村栄斗(西武3位)、西勇輝(オリックス3位)、中島卓也(日本ハム5位)、中村悠平(ヤクルト3位)らがそうだ。
各選手ともに高卒でのプロ入りということで一軍定着までには時間を要したが、いまやチームになくてはならない存在となった。 高卒10年目の28歳と身体もピークに近いはず。ここでキャリアハイの成績を残すことに期待がかかる。
また、復活にかけるシーズンとなる選手も。摂津正(ソフトバンク5位)、西野勇士(ロッテ育成5位)、岡田幸文(ロッテ育成6位)らだ。 彼らは2017年シーズン期待されながらも、思うような成績を残せず二軍暮らしも長かった。10年目という節目のシーズンで再スタートを切りたいところだろう。
このように、10年目のシーズンを迎えることになる2018年ドラフト組の置かれている立場は様々だ。それぞれが節目の1年をどう過ごすのか、注目だ。
【2008年・ドラフト1位】
ソフトバンク:巽真悟(近畿大) ※すでに退団
西武:中崎雄太(日南学園高) ※すでに退団
楽天:藤原紘通(NTT西日本) ※すでに退団
オリックス:甲斐拓哉(東海大三高) ※すでに退団
日本ハム:大野奨太(東洋大)※現・中日
ロッテ:木村雄太(東京ガス) ※すでに退団
広島:岩本貴裕(亜細亜大)
阪神:蕭一傑(奈良産業大) ※すでに退団
横浜(現DeNA):松本啓二朗(早稲田大) ※すでに退団
巨人:大田泰示(東海大相模高)※現・日本ハム
中日:野本圭(日本通運)
ヤクルト:赤川克紀(宮崎商業高)※すでに退団