「自分のボールが投げられず、全然上手くいかなかった」
2016年のドラフト会議でハズレ1位ながら5球団競合しロッテに入団した佐々木千隼は、プロ1年目をこのように振り返った。
即戦力として期待された右腕は開幕ローテーションに入り、4月5日の日本ハム戦(ZOZOマリン)でプロ初先発し、5回を3安打1失点に抑えプロ初登板・初勝利を達成した。
最高のスタートを切った佐々木だったが、続く4月20日のソフトバンク戦でプロ初黒星を喫すると、5月18日の西武戦にかけて自身4連敗。5月25日のソフトバンク戦で白星を挙げたが、再び勝ち星に恵まれず、7月6日に二軍落ち。
不本意なピッチングが続いた原因の一つが左打者への攻め方が挙げられる。右打者に対して被打率.180(100-18)だったが、左打者は.322(118-38)と打ち込まれた。
二軍降格後は「色々考え直す時間があった。教えて頂いたことを頭の中で整理してできたのかなというのはありますね」と振り返る。
約2カ月ぶりに一軍のマウンドとなった9月13日の日本ハム戦で、9回1失点に抑えプロ初の完投勝利。その後先発した2試合は、いずれも7回を1失点に抑えQS(6回3自責点以内)をクリアした。
降格前に.322と打たれていた左打者も、再昇格後は.228と1割近くも抑え込んだ。佐々木は「後半はインコースを投げ切れていたので、結果に繋がったのかなと思います」と分析した。
1年目は4勝7敗、防御率4.22という成績だった佐々木は2年目に向けて「まずは一軍で投げる事」を目標に掲げ、開幕投手については「誰にでもチャンスは平等にあると思うので…」と話した。今季はシーズン通して、昨季後半に見せた投球が期待される。
▼ 佐々木千隼
生年月日:1994年6月8日生
ポジション:投手
身長/体重:181センチ/83キロ
17年成績:15試 4勝7敗 防4.22