世界一に輝いたアストロズ

◆ 昨季はアストロズが世界一

メジャーリーグは、開幕まで2か月を切った。今季は、現地時間3月29日に全30チームが一斉に開幕を迎える。一斉開幕は1968年以来、50年ぶりという。

 昨季はヒューストン・アストロズがチーム創設56年目にして初めて世界一に輝いた。アストロズは若い選手が主体でまだ伸びしろがあるとみられ、連覇を果たしても何ら不思議ではない戦力を有している。

 アストロズが初優勝を飾ったことで、世界一未経験は7チームとなった(既存の30チーム中)。7チームは後述するが、このうちシアトル・マリナーズとワシントン・ナショナルズの2チームはワールドシリーズ出場経験がない。

◆ 近年は長いブランクでの世界一が多い

 メジャーリーグでは、ここ15年ほど、長いブランクを経ての世界一返り咲きが多かった。2004年にボストン・レッドソックスが“ベーブ・ルースの呪い”を解き、86年ぶりに世界一に輝くと、05年にシカゴ・ホワイトソックス(88年ぶり)、10年にサンフランシスコ・ジャイアンツ(56年ぶり)、16年にシカゴ・カブス(108年ぶり)がそれぞれ久々の栄冠を手にした。

 それより前の1992年から2002年にかけての11年間は、逆に初優勝を飾ったチームが多かった。1992年のトロント・ブルージェイズを皮切りに、97年にフロリダ・マーリンズ(現マイアミ・マーリンズ)、2001年にアリゾナ・ダイヤモンドバックス、02年にはアナハイム・エンゼルス(現ロサンゼルス・エンゼルス)がそれぞれ球団史上初の世界一に輝いている。

◆ 世界一未経験のチームは?

 昨季は、アストロズが久々の“初優勝チーム”となり、今後は世界一未経験チームがその流れをつかむのだろうか。ちなみに世界一未経験の7チームで最も古い歴史を持つのがテキサス・レンジャーズだ。1961年創設というから、57年間一度も美酒を味わっていないことになる。同じテキサス州のライバル球団、そして“1年先輩”としては、アストロズに続きたいところだろう。

 レンジャーズに続くのが、ミルウォーキー・ブルワーズ、サンディエゴ・パドレス、ナショナルズ(いずれも1969年創設)、マリナーズ(77年創設)、コロラド・ロッキーズ(93年創設)、タンパベイ・レイズ(98年創設)といったいわゆる“エクスパンションチーム”の面々である。

 このオフ、メジャーのFA市場の動きは記録的スローペースで停滞しており、今季の各チームの戦力がまだはっきりとは見えてこない状況だ。7チームのうち、現時点で今季プレーオフ進出のチャンスがありそうなのは、レンジャーズ、ナショナルズ、ロッキーズ、マリナーズ、ブルワーズあたりだろうか。

 この中から、昨季のアストロズに続き、2018年に初めて世界一の称号をつかむチームは現れるだろうか。

文=八木遊(やぎ・ゆう)

【八木遊・プロフィール】 1976年、和歌山県出身。大学卒業後、某スポーツデータ会社に就職。プロ野球、MLB、NFLの業務などに携わる。野茂英雄と同じ1995年に渡米。ヤンキース全盛期をアメリカで過ごした。日本にファンタジーベースボールを流行らせたいという構想を持ち続けている。

この記事を書いたのは

八木遊

1976年、和歌山県で生まれる。地元の高校を卒業後、野茂英雄と同じ1995年に渡米。ヤンキース全盛期をアメリカで過ごした。米国で大学を卒業後、某スポーツデータ会社に就職。プロ野球、MLB、NFLの業務などに携わる。

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