ダルビッシュ有

◆ 去就問題に終止符…

 日本時間2月11日未明、ダルビッシュ有がシカゴ・カブスと契約合意に至ったことが現地の複数メディアから報じられた。

 2012年に日本ハムからテキサス・レンジャーズへと移籍し、メジャーでのキャリアをスタートさせた右腕。昨シーズン途中にロサンゼルス・ドジャースへと移り、今回のカブスがメジャー3球団目の所属となる。

 キャリアの大半をアメリカンリーグで過ごし、トレード先もリーグこそ違えど同じ西地区だったが、新天地は中地区のカブスに。ということは、これまでに対戦したことのない打者も多いということ。今回は、新たにダルビッシュの前に立ちはだかる“難敵”を取り上げてみた。

◆ 最高出塁率6度のボット

 同地区で最強打者といっても過言ではないのが、シンシナティ・レッズのジョーイ・ボットだ。

 チームは4年連続負け越しと波に乗れていないが、そのなかでボットは好調をキープ。故障で62試合の出場に留まった2014年こそ打率.255と低迷したが、ここ3年は打率.310、29本塁打以上をマークするなど中心打者として結果を残している。

 長打力もさることながら、選球眼の良さが最大の強み。ここまでリーグ最多四球を5度も記録しており、最高出塁率は実に6度。昨年もリーグ最多の134四球で出塁率.454を記録。OPS1.032というのもリーグ最高の成績だった。

【ダルビッシュとの対戦成績】
ジョーイ・ボットー(レッズ)
率.250(4打数1安打) 本0 点0 三振2 四球2

◆ 初対戦に注目のブラウン

 レッズ以外の3球団にも強打者は揃っている。ダルビッシュ争奪戦に加わっていたとされるミルウォーキー・ブリュワーズ。そのチームを支えるのはライアン・ブラウンだ。

 昨シーズンは故障もあり104試合で打率.268、17本塁打、52打点と不本意な成績に終わっているが、2007年にメジャーデビューしてからここまで302本塁打を放っている強打者である。ダルビッシュは昨季ブリュワーズ戦に登板しているが、その時はブラウンはスタメンから外れておりここまで対戦はない。初顔合わせとなるが、臆することなく勝負したいところだ。

 セントルイス・カージナルスは、このオフにマーセル・オズナをマイアミ・マーリンズから獲得。昨季は打率.312、37本塁打、124打点というキャリアハイの成績を叩き出しているだけに、新たな主軸候補として期待されている。対戦は多くないものの、ダルビッシュはこのオズナに打率.500(6打数3安打)、3打点と打ち込まれており、カージナルスと戦うときにはキーマンの一人となる。

 最後に、看板選手だったアンドリュー・マカチェンが移籍したピッツバーグ・パイレーツ。変わって主軸となりそうなのが、スターリング・マルテだ。ダルビッシュとしてはこれまで2度の対戦でいずれも打ち取り、三振も奪っている相手なだけに、このまま相手に苦手意識を植え付けたい。

【ダルビッシュとの対戦成績】
ライアン・ブラウン(ブリュワーズ)
対戦なし

マルセル・オズナ(カージナルス)
打率.500(6打数3安打) 本0 点3 三振2 四球0

スターリング・マルテ(パイレーツ)
打率.000(2打数0安打) 本0 点0 三振1 四球0

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