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前シカゴ・カブス上原が「雑草魂」と呼ばれる由縁とは?

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ナ・リーグ優勝決定戦シリーズ第1試合~シリーズ第1戦を前にセレモニーでチームメイトと談笑するカブス・上原浩治=2017年10月14日、ドジャー・スタジアム 写真提供:産経新聞社
このオフ、メジャーリーグの移籍市場は、かつて例のない停滞ぶりで、イチロー選手をはじめ、まだ50人近くのFA選手の行き先が決まっていない状態ですが、去年の暮れに「メジャー以外なら引退する」と宣言していたこの人も、「日本で欲しいと言ってくれる球団があるなら、そこでプレーしたい」と、ついに心変わりしたようです。

前シカゴ・カブスで、現在はフリーエージェント。未だ所属球団がない状態になっている、上原浩治投手・42歳です。

巨人で10年、メジャーで9年プレーして、迎えた20年目の今シーズン。日刊スポーツのインタビューに

「正直、こんなふうになるとは思わなかった」

と告白している上原投手。さすがに2月末になってもオファーが来ないのは精神的にかなり堪えているようで、3カ月近くも自主トレーニングを続けているうちに、

「俺はなんで練習してるんや?」

と自問自答するようになったそうです。そして、改めて気付いたのが

「自分はやっぱり、野球がやりたい」

ということでした。

「年齢的にも、残りの野球人生は短い。最初は『辞めてもいい』と思っていたけど、期待してくれる球団があるなら、そこで燃え尽きたいという気持ちの方が強くなった」

と正直な胸の内を明かし、去年

「メジャーじゃなければ引退する」

と言ったことを後悔している上原投手。

「これで日本でプレーしたら、ボロクソに批判されるやろうなあ……」「見通しが甘かった。言いたいことは言うタイプだったけど、軽はずみに言ってはいけないこともあるって学びました」。

そうやって正直に言ってしまえるのが、上原投手の潔いところです。

思い返せば上原投手、プロ入り前にも「忍耐」を余儀なくされたことがありました。高校3年生のとき、志望校だった大阪体育大学の入試に落ちてしまったのです。アルバイトをしながら、1年間の浪人生活を送り、晴れて合格を勝ち取りましたが、1998年、逆指名で巨人に入団したとき「浪人中の、19歳のときの気持ちを忘れないように」と、「背番号19」を選びました。

プロ1年目でいきなり20勝を挙げ、最多勝・防御率1位・最多奪三振・勝率のタイトルを独占。新人王に沢村賞まで獲ってしまったのは、今も野球ファンの間で鮮烈な記憶として残っていますが、あの挫折の1年をバネに栄光をつかんだ「雑草魂」こそ、上原投手の真骨頂なのです。

メジャーでは、先発からリリーフへ転向、中継ぎも抑えも経験した上原投手。現在、調整は非常に順調で、連日、90球前後の投げ込みを続けています。

「体は元気。移籍先が決まったら、2週間もあれば本番の試合で投げられる」

と、42歳という年齢は、決してネックにならないことをアピールしている上原投手。

「呼ばれればどこへでも行く」

と言いながら

「4月まで行き先が決まらずに練習を続けるつもりはない」

と明言。日本球界からもオファーがなければ引退すると、しっかり期限も切っています。上原投手と同じ1999年にデビューし、西武で新人王を獲った松坂大輔投手が、新天地・中日で順調に調整を進めているのも、大いに刺激になっているはず。

プロ20年目、上原投手がプレーするのはメジャーなのか、日本なのか、はたまた、ユニフォームを脱ぐのか?

ちなみに今年、ピッチャー不足に悩む、上原投手の古巣・ジャイアンツ。高橋由伸監督は、上原投手とまったく生年月日が同じというよしみもあります。もしかしたら古巣復帰もあるかもしれません。4月1日までには、結論が出ます。

3月1日(木) 高嶋ひでたけのあさラジ!「スポーツ人間模様」


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