日の丸の重みを感じて
ナゴヤドームで行われた『ENEOS 侍ジャパンシリーズ 2018』の第1戦は、侍ジャパンが2-0で勝利。2018年の初陣を完封リレーで飾った。
トップチームとしての初陣を終えて記者会見に臨んだ稲葉篤紀監督は、試合前に「代表のユニフォーム着るからには勝ちにこだわろう」と話したことを明かし、「何とか勝ちたいという思いのなかで勝てた。良いスタートがきれたと思う」と、苦しみながらの白星に胸をなでおろした。
また、「監督になってから初めてのトップチーム。選手たちも、どういう野球をやるんだろうという中で迎えたはず。初戦ということで、選手たちも緊張しているようだった」とコメント。5回まで僅か2安打に抑え込まれた打者陣に理解を示しつつ、その中でも「粘って粘って勝てた」ことを評価した。
決勝点を呼び込んだ秋山の粘り
決勝点が生まれたのは6回。オーストラリアの先発、ブラックリーの前に5回まで2安打に抑え込まれていたが、オーストラリアの2番手ケントの出鼻を秋山翔吾(西武)がくじいた。
この回の先頭打者としてバッターボックスに入った秋山は、早々に2ストライクと追い込まれながら、ファウルで粘りつつ12球目で四球を選択。菊池涼介(広島)の犠打で進塁すると、3番・柳田悠岐(ソフトバンク)の中前安打で先制のホームを踏んだ。
その後、4番に入った筒香嘉智(DeNA)の二塁打で加点。クリーンナップが勝負強さを発揮して2打点の活躍を見せたが、稲葉監督は「粘っての四球が素晴らしかった」と、秋山の働きぶりを評価する。秋山は第2打席でも四球を選び、3回の打席で2度出塁。「秋山を1番にして、とにかく出塁してもらってクリーンナップで返す」という稲葉監督が期待した通りの形になった。
一方、チャンスできっちりタイムリーを放った柳田と筒香に向けても、「そういったところで結果を残すのは流石」と賛辞を送り、結果を残せなかった若手にも「こういうのは経験。結果は良くなくても今後に生かしてくれればいい」と、エールを送った。