【プロ野球ソフトバンク宮崎キャンプ】打撃練習をするソフトバンク・今宮健太=2018年2月3日宮崎市、生目の杜運動公園 写真提供:産経新聞社

プロ野球開幕も近付いてきましたが、オープン戦と並行して一昨日・昨日と、野球日本代表「侍ジャパン」の試合が行われました。

特に大きな大会が迫っているわけでもないのに、開幕前のこの時期に代表戦を行うのも、野球が復活する再来年の東京オリンピックを見据えてのことです。

オーストラリアを相手に、順当に2連勝した侍ジャパンですが、昨日の試合で、「さすが」という仕事をしたのが、福岡ソフトバンクホークス・今宮健太選手・26歳です。

昨日は「9番・ショート」で出場しましたが、打っては、2回に追加点のきっかけを作るヒットを放ち、4回には一塁ランナーをバントでしっかり二塁に送りました。さらに6回 に はツーベースでチャンスを作り、3打席がすべて得点につながりました。

そして今宮選手の大きな魅力は、何と言っても走塁です。語り草になっているのは、去年、DeNAとの日本シリーズ第2戦で見せた「神の手ホームイン」。

7回、逆転のランナーだった今宮選手は、中村晃選手のヒットで、二塁からホームにヘッドスライディングで突入。キャッチャーのタッチをかいくぐって、ベースの隅にタッチ。最初、審判の判定はアウトでしたが、リプレー検証の結果、「今宮選手の手の方が先だ!」と判定が覆って、これが決勝点になりました。

あの走塁は、ホークスの日本一奪回に大きく貢献しましたが、実は、昨日も似たようなシーンがありました。

2対0と日本がリードした2回、日本はノーアウト二・三塁と追加点のチャンス。今宮選手は三塁ランナーでしたが、ここで日本ハム・松本選手がライトフライ。今宮選手は、タッチアップしてホームへ突入!

ライトからいい返球が返ってきて、最初はアウト判定でしたが、稲葉監督が今年から日本のプロ野球にも導入される「リクエスト」を申請して、審判が映像を確認。2分後、判定が「セーフ」に覆ったのです。場内から割れんばかりの大歓声が湧き起こったのは、ランナーが今宮選手だったことも大きな理由でした。

去年、3年ぶりにベストナインに選ばれた今宮選手。特にショートは、去年、新人王を獲得した西武の源田選手や、楽天の茂木選手など、打って守れるプレーヤーが並ぶ激戦区で、彼らを抑えての受賞ですから、非常に価値のある勲章でした。

守備力には昔から定評があり今宮選手ですが、最近は打つ方でもいい働きを見せるようになったことが、ベストナイン受賞の決め手になりました。172センチと小柄なため、非力なイメージがありましたが、おととし10本、去年は14本と、2年連続でホームランを2ケタに乗せ、長打力もアップ。

そして得意のバント=「犠打」は、去年もリーグトップの52を記録しましたが、プロ8年間で通算270犠打。巨人・川相昌弘選手が24年かけて作った世界記録・533犠打の半分以上に迫っており、今のペースで行けば、30代前半で記録を塗り替えることになります。

今年はキャンプ中に右ヒジを痛め、ファンをヒヤッとさせましたが、順調に回復し侍の試合にも出場。

「シーズンに入ってからも、やることは変わらない。打順が2番か9番かというだけ」

と、あくまで自分に与えられた役割をこなすことに集中しています。その師匠だったのは、去年までソフトバンクの内野守備走塁コーチを務めていた、鳥越コーチです。グラウンドの整備から、普段の挨拶まで、当たり前のことを当たり前にやらないと、カミナリを落とした鳥越コーチ。

「プロとして自分の役割はしっかりこなし、グラウンドを離れたら普通の人であれ」

そう教えてくれた鳥越コーチは去年限りでホークスを退団。日本シリーズが終わったとき

「1試合でも長く鳥越さんとやりたかった」

と涙した今宮選手にとって、今年は自立の年でもありますが、昨日の試合を見る限り大丈夫。

今年も今宮選手、きっちり仕事を果たして、工藤監督を男にしてくれそうです。

3月5日(月) 高嶋ひでたけのあさラジ!「スポーツ人間模様」

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