ニュース 2018.03.05. 17:30

稲葉監督が目指す野球を体現した「1番・秋山」

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2試合通じて1番で躍動した秋山翔吾

2020年に向け好発進


 3月3日と4日に行われた『ENEOS 侍ジャパンシリーズ 2018』。稲葉ジャパンは2018年の初陣となったオーストラリア代表との強化試合に2連勝。2年後の2020年に迫った東京五輪に向けて好スタートを切った。

 純粋なトップチームを指揮するのは今回が初めてとなった稲葉篤紀監督。「パワーとスピードの融合」を掲げる指揮官が特にこだわったのが、“下位からの攻撃”だった。

 まずはこの2試合のスターティングメンバーを振り返ってみよう。

【第1戦】
1.(右)秋山
2.(ニ)菊池
3.(中)柳田
4.(指)筒香
5.(一)浅村
6.(左)外崎
7.(三)大山
8.(捕)甲斐
9.(遊)田中
先発:千賀

【第2戦】
1.(中)秋山
2.(一)松本
3.(指)柳田
4.(左)筒香
5.(二)浅村
6.(右)上林
7.(三)西川
8.(捕)田村
9.(遊)今宮
先発:則本

 2戦通じて不変だったのはトップの秋山翔吾と、柳田悠岐・筒香嘉智・浅村栄斗のクリーンナップ。稲葉監督はこの4人を軸に、攻撃の組み立てを図った。


当初は迷った


 「1番を秋山にするか、田中にするか悩んだ」。2-0の勝利を収めた初戦の後、稲葉監督は打順についてこう語っている。

 というのも、初戦で2番に置いたのが菊池涼介。となれば、1番に勝手知ったる田中広輔を置くことで、“広島コンビ”で打線を引っ張ってもらおうという構想もあったのだろう。

 しかし、指揮官が重視したのは「下位からの攻撃」。1番へのつなぎ役としてのはたらきを考えたときに、「秋山が送ってトップの田中」よりも「田中が送ってトップの秋山」の方が勝つ確率が高くなると考えた。

 実際のところ、第1戦は相手先発・ブラックリーを打ちあぐね、「下位からの攻撃」という点ではなかなか機能しなかったものの、投手が代わった6回に先頭で打席に入った秋山が粘りに粘って四球をゲット。菊池がきっちりと送り、柳田・筒香の連続適時打へと繋げた。これには稲葉監督も「あの四球が大きかった」と、均衡を破る得点を呼び込んだ秋山を讃えている。


稲葉ジャパンの象徴的存在へ…


 そして迎えた第2戦。ここでも秋山が魅せる。

 まずは初回・先頭でいきなり安打を放ち、先制のホームを踏むと、第2打席以降は“ポイントゲッター”へと変貌。2回は無死一・二塁のチャンスできっちり右方向に引っ張ると、速いゴロが一二塁間を突破。二塁走者を還す適時打で打点1を挙げると、6回には走者を二塁に置いて左中間を破る三塁打。4打数3安打2打点の活躍で、打のヒーローに選出された。

 稲葉監督が目指す「下位からの攻撃」が炸裂した試合で、より存在感が光った切り込み隊長。チャンスメイクもできて、走者を還すこともできる。状況に応じた最適な打撃をし続け、指揮官に「さすがの一言」と言わしめた。

 昨季は自身初の首位打者を獲得しながら、本塁打もキャリア最多を大きく更新する25本マーク。確実性を向上させながらパワーアップした姿を見せるなど、まだまだ進化が止まらない。

 「パワーとスピードの融合」、そんな稲葉ジャパンの象徴的存在へ…。秋山翔吾も2020年に向けて良いスタートを切った。


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