OP戦の投手防御率は12球団中4位
阪神は11日、巨人とのオープン戦(甲子園)に6-3で勝利。8試合目にして、ようやくオープン戦初白星をつかんだ。
5番大山が2安打、7番中谷が2安打2打点をマークするなど、期待の若虎たちが快音を連ね、計9安打で6点を奪った。投げては、先発したドラフト2位左腕の高橋遥が、3回1失点と好投。2番手の岩貞は5回2失点と粘り、オープン戦初白星を手にした。
阪神は1勝6敗1分とここまでオープン戦最下位だが、チーム防御率は12球団中4位の3.39を記録している。中でも開幕ローテーション入りを目指す投手陣が切磋琢磨。し烈なアピール合戦を繰り広げている。
昨季12勝を挙げた秋山は、すでにオープン戦3試合に登板。先発した2試合はいずれも無失点投球で、開幕カードの巨人戦先発へ不安はない。復活を目指す藤浪は、6日のDeNA戦に先発し4回3失点。ランナーを溜めた場面で3ランを浴びたが、3回まではパーフェクト投球と明るい兆しを見せた。
藤浪と同じく昨シーズン苦しんだ岩貞は、4日のソフトバンク戦に救援登板し2回をパーフェクト。上述した巨人戦では5イニングで8奪三振を記録し、岩貞らしい投げっぷりが蘇りつつある。
小野、才木、高橋遥が好パフォーマンス
2ケタ勝利経験のある秋山、藤浪、岩貞は順当かも知れないが、うれしい誤算が入団2年以内の若手たち。7日のDeNA戦に先発した小野は5回無失点。これでキャンプ中からの無失点記録を14イニングに伸ばした。
6日のDeNA戦に救援登板した才木は、4回を1安打無失点。今後はイニングを伸ばしていく方針で、開幕ローテ奪取へ勢いは増すばかりだ。
そして高橋遥。左肩に不安があり、ここまでスローペースで調整してきたが、2回零封だった4日のソフトバンク戦に続き、2週連続の好投。指揮官は今後も慎重な姿勢を崩さない方針だが、評価はうなぎ昇りだ。
首脳陣は巨人との開幕カードで、実績のあるメッセンジャー、秋山、能見を立てる方針を固めている。だが能見は、4日のソフトバンク戦で3回6失点と乱れた。まだ調整段階ではあるが、開幕まで約3週間。残された時間は少ない。
上記の投手以外にも、9日の教育リーグ・広島戦では、岩崎(6回)とドラ1右腕の馬場(3回)が完封リレーをマーク。期待の若手がアピール合戦を継続すれば、先発陣の序列に変化が生じるかもしれない。