ニュース 2018.03.27. 11:00

開幕戦を前に…ファームでルーキーたちが続々デビュー

無断転載禁止
ロッテ・安田尚憲

村上・安田が初本塁打の共演


 3月25日をもってオープン戦が閉幕。いよいよシーズンの開幕もすぐそこまで迫ってきた。開幕戦までの準備期間はこれで終了…と思いがちだが、まだ実戦の場は残されている。ファームの公式戦だ。

 すでにイースタン・ウエスタンともに開幕しており、開幕一軍滑り込みを狙う選手はもちろんのこと、主力選手の最後の仕上げの場として使われることもある。

 期待の高卒新人が躍動したのが、3月23日に行われたヤクルト-ロッテの一戦。高卒ながら「4番・三塁」で出場したヤクルトのドラ1・村上宗隆は、7回裏・二死三塁のチャンスで唐川侑己から逆方向のレフトへ一発。同期の高卒怪物スラッガー・清宮幸太郎(日本ハム)や安田尚憲(ロッテ)よりも早く“第1号”を放ってみせた。

 するとその直後、8回表に打席が回ってきた安田が「お返し」と言わんばかりにバックスクリーンへの豪快弾。オープン戦でも終盤まで一軍に帯同しながら、二軍降格となってしまった無念を晴らすような一撃でインパクトを残した。

 ともに高卒とは思えないがっちりとした体躯を誇り、プロの水に慣れればすぐにでも一軍に通用するような期待を抱かせる逸材。球団の将来を背負う大砲候補が、まずは良い滑り出しを見せた。


虎のルーキーが絶賛アピール中


 その他の野手では、阪神の熊谷敬宥と島田海吏が好調だ。

 立教大からドラフト3位で入団した熊谷は、ここまで8試合の出場で打率は.240も、リーグトップの5打点でマーク。勝負強い打撃で遊撃のポジション争いを繰り広げている。

 上武大からドラフト4位で加入し、あの赤星憲広氏の「53」を受け継いだのが島田。キャンプからセンター争いを繰り広げたものの、オープン戦では結果を残すことができずに二軍降格。悔しい思いをしたが、ファームではここまでリーグトップの5盗塁を記録。持ち味の足でアピールを続けている。

 若手を積極的に起用する金本知憲監督だけに、結果を残せば、好調を維持していればすぐにでも一軍から声はかかるだろう。好スタートを切った2人から目が離せない。


ほろ苦デビューも「経験」


 投手では、オープン戦でも結果を残していた西武の19歳・伊藤翔が好投。23日の楽天戦で初登板を果たすと、4回を投げて被安打1、4奪三振で無失点と活躍を見せた。

 プロへの最短ルートを考え、高卒で独立リーグに入った後、ドラフト指名を勝ち取った19歳の右腕。リリーフだけでなく長いイニングへの対応力も見せ、開幕一軍入りへアピールした。

 DeNAでは、ドラフト3位の高卒ルーキー・阪口皓亮が早くもプロ初登板。4回途中6安打、4失点とプロの洗礼を浴びた格好にはなったが、高田繁GMが「1年は経験を積ませる」と明言しているように、まずはこの段階で投げられたことが収穫。今後も継続して起用されていくことになりそうだ。

 同じような例を思い浮かべると、今季2年目でブレイク候補としても取り上げられた京山将弥の1年目と重なる。高卒1年目からファームで実戦経験を積み、1年でプロスペクトと呼ばれるまでに成長を遂げた。阪口もこれに続くことができるだろうか。


 このように、すでに多くのルーキーたちがファームでプロとしての一歩を踏み出している。球団の未来を担う男たちの戦いが、ついにはじまった。

ポスト シェア 送る

もっと読む

  • ALL
  • De
  • 西