3月24日（土）と同25日（日）の両日、期間限定で渋谷にオープンしていた『DAZN for docomo SPORTS LOUNGE』で、小学生を対象にした「スポーツ新聞をつくろう！野球記者体験イベント」が開催。ゲストに元プロ野球選手の里崎智也さんが登場し、今季のプロ野球の見どころや順位予想、プロ野球選手になるための持論？などを展開した。

爆発力を秘めた巨人とオリックス

　開幕が目前に迫っている今季のプロ野球。冒頭でセ・リーグの注目チームを問われた里崎さんは、「ジャイアンツですね」と即答。「上原さんが加入し、坂本、ゲレーロ、マギーのクリーンナップはリーグ屈指。若手の吉川と岡本もオープン戦で好調ということを考えれば、爆発力はある」と理由を説明した。

　さらに、「去年は4位だけど、3位のベイスターズとは2ゲーム差。13連敗さえなければ、5勝8敗でも2位にはなっていたと思うんですよ」と続け、「ジャイアンツを何位にするかが難しい」と頭を悩ませていた。

　また、パ・リーグの注目チームには、開幕前になると毎年のように“戦力はある”“個々の能力は高い”と評されるオリックスの名前を挙げ、「台風の目になる可能性がある」と主張。

　チームに関しては「先発陣に、金子、西、ディクソン、山岡、新人の田嶋がいて、増井が後ろに入った。中継ぎ陣が少し不安ですけど、吉田正尚にケガがなければ、本塁打を30本40本打てる存在。オープン戦では宗も好調ですし」と評価したが、戦略が見えてこない点を不安視。「やりたい野球が見えてこない部分に盲点はあるが、爆発力はある」との見解を示した。

優勝予想はボックスで！？

　その後、今季の順位予想（※4月25日時点）になると、「今日のニュースでDeNAの井納が7回になったというところで、DeNAの株がグーンと上がった」とコメント。しかし、DeNA、阪神、巨人の順位で頭を悩ませ、「競馬の予想師は外れても文句を言われないし、彼らは何通りも買う。だけどこっちは6連単1点買い。そんあの当たる？（笑）」と主張。

　そこで「本当は、広島を頭に固定して、DeNA・阪神・巨人をボックスで（笑）パ・リーグもソフトバンクを1位に固定して、日本ハムとロッテも（5位と6位に）固定。楽天・オリックス・西武をボックス。これだったらイケるかもしれない。競馬の予想で許されるんだから、野球も1点買いする必要ある？時代を変えていこう（笑）」と新たなスタイルを提案した。

プロ野球選手になれる50%の確率論！？

　また、子どもたちを指導すれば50%の確率でプロ野球選手にする自信があると述べ、独自の理論を展開。「野球の楽しさやチームワークとかは一切なく、ただプロになるためだけの育成ですけど（笑）」と前置きしつつ、次のように続けた。

「1回のドラフトで100人くらいが指名される。その中の約40%がピッチャー。投手は色々な役割があってチャンスが多い。だからピッチャーをやらせる。打撃練習などはしない。投げることだけ。とにかく140キロ150キロを投げるためのトレーニングしかしない」

「右なら145キロ、左なら140キロくらい出せればほぼプロになれる。150キロだせれば100%いける。だから子供のころから投げることに特化した練習だけ。毎日投げていたら肩が痛くなるから、水泳で可動域を広げたり、体操で柔軟性をつけたり、野球に生かせるような他の競技を取り入れていく。バッティングしないから時間はある（笑）」

　最後には、「ポジションは需要と供給。うまい選手がいてもそのポジションに困っていなければとらない。だけどピッチャーは常に需要がある。いればいるほどいい。ドラフト1位はほぼピッチャー。あとはメジャーにも行きやすい。そしたら家庭にバンバンお金が入る」と会場の笑いを誘いつつ“ピッチャーのススメ”を説いた。

子どもたちから質問攻め

　その後は、記者となった子供たちから里崎さんへの“取材”攻勢がスタート。各チームのキャッチャー事情に関する話から、バッティングやピッチングの技術論に至るまで丁寧に説明し、子どもたちのフォームをチェックしながらアドバイスを送る場面も見られた。

　また、子どもたちが新聞作成にとりかかると、ここぞとばかりに親御さんや観客から里崎さんに向けてプロ野球に関する疑問やプレッシャーへの対応法など、様々な質問が飛び出し、会場が一体に。

　子どもたちは悩みながらも、里崎さんや親御さんの協力を受けながら世界に1つだけのオリジナル新聞を作成。その新聞を手に記念撮影を終えると、イベントの最後には里崎さんが現役時代に使用していたゼットのグローブが抽選で当たるサプライズもあり、大きな盛り上がりを見せた。