ルーキーたちが躍動
ついに幕を開けたプロ野球の2018年シーズン。各チームが開幕カード3試合の戦いを終え、初めての移動日を迎えた。
様々な話題が挙がっている中、特に目立つのがルーキーたちの活躍だ。オリックスのドラフト1位左腕・田嶋大樹が開幕2戦目にして新人一番乗りでプロ初勝利を挙げたのをはじめ、1日の試合ではロッテの藤岡裕大・菅野剛士のルーキーコンビが揃ってお立ち台に登るなど、早くもチームの勝利に貢献している。
今回取り上げるのは、上述の彼らと同様にこの開幕カードでプロデビューを果たした男。DeNAのドラフト8位ルーキー・楠本泰史だ。
花咲徳栄高から東北福祉大を経てプロ入りした22歳。昨年夏のユニバーシアードでは侍ジャパン・大学代表の4番に座るなど、高い打撃力がウリの左打者である。
下位指名ではあったが、オープン戦では11試合の出場で打率.533(15-8)と自慢の打棒で猛アピール。アレックス・ラミレス監督の信頼を勝ち取り、“左の代打枠”として開幕一軍の切符を掴んだ。
不思議なチカラ…?
そして迎えた開幕戦。5回の裏に先発・石田健大のところで代打として登場。プロ初出場を記録すると、その打席は死球。思わぬ形での第一歩となったが、出塁という仕事を果たした。
翌日の第2戦も代打での出場。今度は2点を追う9回裏に先頭打者として打席に立つと、ここでも四球を選んで出塁。さらに第3戦でも代打で途中出場すると、なんとここでも死球。現在3試合にまたがり、3打席連続で出塁を記録しているのだ。
開幕戦でプロ初出場を果たし、そこから3試合連続で代打出場。しかしながら、いまだに打数は「0」。なんとも不思議な力を発揮している。
プロ初安打こそお預けとなっているものの、出塁率は10割。意外な形での船出となった楠本の今後に注目だ。