大谷、メジャー初勝利！ウイニングボールは「両親にあげると思います」

メジャー初登板・初勝利を挙げたエンゼルスの大谷翔平［写真＝ニッポン放送アナウンサー洗川雄司］

初勝利も2回の投球に悔い

　エンゼルスの大谷翔平が現地時間1日（日本時間2日）のアスレチックス戦で、6回3失点に抑え、日本人メジャーリーガーでは11人目となる初登板・初勝利を達成した。

　大谷は初回、2つの空振り三振を奪うなど三者凡退に抑える完璧な立ち上がり。打線も直後の2回に2点を先制。リードをもらった大谷だが一死後、連打で得点圏に走者を背負うと、チャプマンに3ランを浴び逆転を許した。

　大谷は試合後、2回のピッチングについて「一言でいうともったいない。あれで負けていたら悔いが残るイニングだったと思っています。全体的に悪くはなかったですけど、要所で長打のあるバッターに対して、ああいうところに投げてしまったというところは反省するところかなと思っています」と振り返った。

　2回に3点を失った大谷だが、3回以降は「マルドナド捕手は低めのフォークに反応よく、1球も逸らすことなく丁寧に捕球してくれた。そこはすごい感謝したいですし、切り替えるキッカケになれたのかなと思います」と許した走者は4回に与えた四球のみ。6回を92球、3安打、6奪三振、1四球、3失点と、先発の役割を果たした。打線も5回に逆転に成功し、勝ち投手の権利を得て降板となった。

　その後、打線が7回に3点を挙げるなど、7－4で勝利し、大谷はメジャー初勝利を挙げた。大谷は「個人的にも勝ってよかったですし、勝ち越して次のカードにいけるので、チームとしても良かったのではないかと思います」と喜んだ。

▼ 大谷翔平投球結果
6回 92球 3安打 6奪三振 1四死球 3失点

大谷の試合後会見全文

―― メジャー初登板・初勝利おめでとうございます。今の率直な気持ちは？
大谷「個人的にも勝ってよかったですし、勝ち越して次のカードにいけるので、チームとしても良かったのではないかと思います」

―― 最後9回はヒヤヒヤな展開でした。どんな気持ちでした？
大谷「しっかり抑えてくれるんだろうなと思っていました。そういう気持ちで見ていました」

―― 今日の投球は？
大谷「先制点を取ってもらった直後に逆転されてしまうというのは、流れ的にはよくない。勝てる投球ではない感じはした。次に逆転してもらった時に抑えられたのは、良いことではないかと思います。しっかり切り替えられたのは、よかったんじゃないかなと思います」

―― 登板までの気持ちの変化はいつぐらいから？
大谷「全体的に楽しめたかなと思っています。そっちの気持ちの方が緊張感を上回っていたのじゃないかなと思っているので、入りから最後までそういう気持ちだったんじゃないかなと思います」

―― マウンドにどんな気持ちであがった？
大谷「勝ちたいなと、ただそれだけでいきました。初登板だから関係なく、この試合をしっかり勝って、次のカードにいきたいと思っていた。開幕の初カードにしては、3勝1敗でいけたので良かったのではないかと思います」

―― メジャーのマウンドから見下ろした景色は？
大谷「すごい周りが近く感じましたし、雰囲気が全然違う気がします。ただ、マルドナド捕手は低めのフォークに反応よく、1球も逸らすことなく丁寧に捕球してくれた。そこはすごい感謝したいですし、切り替えるキッカケになれたのかなと思います」

―― ウイニングボールは？
大谷「もらいました。両親にあげると思います」

―― メジャーでの二刀流が始動した。
大谷「先ほども言いましたけど、個人的にもチーム的にも良いスタートが切れたと思います。ただ今日良かったからといって、次がいいかは分からない。反省するところは反省して次回の投球に活かしたい。打席も同じく次のカードが始まって相手も変わるので、しっかりと確かめながら1打席1打席大事にいきたいなと思います」

―― フォークの精度は？
大谷「全体的に良かったと思います。そこ次第かなと思っていたので、先ほども言いましたけど、低めのボールを止めてくれたマルドナド捕手はすごく投げやすかったのではいかと思います」

―― 最後ベンチにいなかったのは？
大谷「トレーニングしてケアしてました」

―― イニング間は？
大谷「色々試しながら一番自分にあっているモノを選択していければ、いいんじゃないかなと思っています。シーズン通してもっと続いていくんじゃないかなと思うので、1個1個確かめながらやっていきたいと思います」

―― 2回のピッチングは？
大谷「一言でいうともったいない。あれで負けていたら悔いが残るイニングだったと思っています。内容は良かったと思います。強いて言うなら追い込んだ後の決め球が、甘く入ってスライダーを打たれた。全体的に悪くはなかったですけど、要所で長打のあるバッターに対して、ああいうところに投げてしまったというところは反省するところかなと思っています」

―― ここまで来たんだなという感慨みたいものはあった？
大谷「ここまで来たというよりは、始まったという気持ちの方が強い。次回に向けてしっかりと取り組みたいと思います」

―― 上手くいかない中で、不安な気持ちなどはあった？
大谷「抑えないより抑えた方が心地はイイと思いますけど、何が原因なのかというのをしっかり消化しながらいければいいんじゃないかなと思います。この先のシーズンでも思うようなピッチングがいかないときがあると思う。その時に何が悪かったのか、自分で分かっていれば次に繋がると思っています」

―― スライドステップで投げた時にやられている。
大谷「キャンプの時はピッチングコーチに、スライドステップの方がいいのではないかと話しをされた。今日に関しては、ちょっと体重が前にいきすぎたと思います。ホームランを打たれたスライダーに関しても、腕の振るポイントが少し遅れていたので、そこは工夫が必要かなと思っています。いきなりセットになったときに、スライドステップになったときにアジャストできる準備をイニング間でやれることはあると思います」

―― 数をこなせば完璧に放れると思うんですけど、数をこなせない状況をどう克服していく？
大谷「感覚であったり、質で補っていくしかない。今日もブルペンよりも本番の方が傾斜が強かったので、1個1個感じながら、感じて変えるのと、そうでないのとでは違うと思う。しっかり見ながら工夫したいと思います」

（取材・ニッポン放送アナウンサー洗川雄司）