“二刀流”不安論を一蹴
エンゼルスの大谷翔平が、またしても全米を驚かせた。
現地時間8日(日本時間9日)、本拠地でのアスレチックス戦に先発登板した右腕は、7回一死までひとりの走者も許さないパーフェクトピッチ。20人目の打者に初安打を許すと、続けて四球を与えるなどグラつく瞬間も見られたが、ギアを入れ直して7回を1安打、12奪三振で無失点。圧巻の投球で2勝目を挙げた。
ここまで投手として2戦2勝。13回を投げて被安打わずか4、18奪三振に対して四死球は2つだけ。防御率は2.08と、これだけでも期待の新戦力として申し分ない好スタート。しかし、皆さんご存知の通りで、大谷にはもうひとつの顔がある。
この男、打席に立てば4試合・18打数で7安打の打率.389。3本塁打、7打点に出塁率.421、長打率.889でOPSは驚異の1.310。懐疑的な見方も多かった“二刀流”で結果を残し続けているのだ。
「マンガだったらボツ」!?
特に凄まじかったのが、投手としてメジャーデビューを果たした現地時間4月2日(日本時間3日)からの1週間。以下にまとめてみた。
【大谷翔平の1週間】
※日付は現地時間
▼ 4月1日 vs.アスレチックス(投)
6回・92球・3安打・1四球・6奪三振・3失点(勝)
▼ 4月3日 vs.インディアンス(野)
4打数3安打・1本塁打・3打点・1三振
▼ 4月4日 vs.インディアンス(野)
5打数2安打・1本塁打・2打点・1三振
▼ 4月6日 vs.アスレチックス(野)
4打数1安打・1本塁打・2打点・1四球・1三振
▼ 4月8日 vs.アスレチックス(投)
7回・91球・1安打・1四球・12奪三振・無失点(勝)
改めて念を押すほどでもないが、これをひとりでやってのけるのが大谷翔平という男である。
この活躍ぶりには、日本のファンからも「マンガを超えた」「マンガだったらボツにされてる」「バケモノ」といったコメントが多数。月曜日の朝に大きな衝撃を与えた。
そんな活躍にも、本人は「きのうチームが負けていたので、勝ててよかったです」と淡々。浮かれる様子など微塵も見せず、試合後のインタビューが終わると足早にベンチ裏へと下がっていった。
長いシーズンはまだ始まったばかりだが、“二刀流”の今後がより楽しみになる最高のスタートを切った。