相次ぐ捕手受難に緊急措置
ソフトバンクは18日、日本ハムの市川友也を金銭トレードで獲得したことを発表した。背番号は「30」。
市川はプロ9年目の32歳。東海大相模高から東海大、社会人・鷺宮製作所を経て2009年のドラフト4位で巨人に入団。巨人では通算9試合の出場に留まったが、2013年オフに金銭トレードで日本ハムに移籍すると出番が激増。翌2014年にキャリア最多となる71試合に出場を果たすと、2016年にも最多タイの71試合に出場。昨季も57試合に出場を果たすなど、栗山英樹監督から厚い信頼を得ていた。
ところが、今年に入ると高卒4年目の21歳・清水優心の台頭や、鶴岡慎也の古巣復帰もあって二軍ぐらしの日々。ファームでも若手に出番を譲る機会が多く、ここまで4試合の出場に留まっている。
そこに目をつけたのが、日本一連覇を目指すソフトバンクだった。今季は開幕前から高谷裕亮、栗原陵矢と捕手陣に故障者が相次ぎ、開幕後にも期待の2年目・九鬼隆平が手術を受けて離脱。慌てて育成契約の堀内汰門を支配下登録するなど、危機的状況が続いていた。
ここに来て高谷が戦列復帰を果たしたものの、一軍経験のある捕手は高谷と正捕手の甲斐拓也くらいという心許ない状況に変わりはなく、今回は経験豊富な市川に白羽の矢を立てた。
チームは捕手だけでなく、開幕投手の千賀滉大の離脱に加え、リリーフエースの岩崎翔は手術を受けて復帰まで3カ月の見込み。17日の試合では中村晃が負傷交代となり、「右大腿二頭筋の軽度筋損傷」でこちらも離脱が決定。さらに守護神デニス・サファテも登板回避となるなど、ここに来てアクシデントが連発している。
日本一連覇に向けて、工藤公康監督はいかにしてこの苦境を乗り越えていくのか。ここからの舵取りに注目だ。
選手プロフィール
▼ 市川友也(日本ハム→ソフトバンク)
生年月日:1985年5月9日(32歳)
身長/体重:176センチ/81キロ
投打:右投右打
ポジション:捕手
経歴:東海大相模高-東海大-鷺宮製作所-巨人(09年・D4)-日本ハム-ソフトバンク
[今季成績] ※一軍出場なし
[通算成績] 251試 率.202(520-105) 本6 点42
・コメント
正直、とても驚いています。
2014年シーズンからファイターズでプレーして、
本当にいいチーム、素晴らしいファンの方々に支えられて野球ができました。
ジャイアンツ時代は、なかなか試合に出場する機会に恵まれませんでしたが、
貴重な経験を重ねることができました。感謝しています。
一番の思い出は2016年の日本一の瞬間にマスクを被っていたこと、
あとは翔平(エンゼルス・大谷投手)の165キロを受けたことです。
ホークスへ望まれて移籍するからには、しっかりとやるだけです。
これまではライバル、強いチームという印象ですが、
その中で自分の持っている力を発揮していきたいと思います。