DeNAの大和

◆ 右専念で成績向上!

 FAで阪神から電撃移籍したDeNAの大和。球界屈指と言われる守備力を武器に新天地でも遊撃手として定着しているが、移籍後の大きな変化と言えば打席の方。開幕直後にスイッチヒッターから右打ちに専念することを決断すると、飛躍的に数字を上げている。

 もとは右打ちだったが、阪神時代の2016年オフから本格的にスイッチ転向に取り組むと、持ち前の器用さと本人の努力もあってわずか1年で習得。規定打席には到達しなかったが、昨季は打率.280とキャリアハイの数字をマークした。

 ところが、今年は開幕から打率が上がらず、6試合終了時点で打率.111と低迷。そこで迷いのあった左打席を捨てることを決断したところ、以降は40打数11安打の打率.275と大幅に数字が向上した。

 加えて勝負強さも発揮しており、開幕からここまでの得点圏打率は.429。打率(.224)以上の存在感を示している。

◆ 大和の思い

 打撃が伸び悩んでいたタイミングで、アドバイスを受けて挑戦したスイッチヒッター。わずか1シーズンちょっとのスイッチヒッター歴となったが、古巣への恩は忘れていない。

 大和は自身のインスタグラム上にコメントをアップ。「スイッチを勧められ自分の意思で始めてしっかりと教えて頂き感謝しています!今回は自分で感じ自分の意思で辞めようと思いました。自分の野球人生でとてもいい経験ができました。」と感謝。一部では、まるで自分の意思に反してやらされたかのようにも報じられていたが、スイッチを経験したことで、見えたこともあったようだ。

 「とにかく優勝に貢献したい」と語る背番号9。チームは開幕16試合で10勝6敗の2位と好位置につけており、リーグ3連覇にむけて走っている広島の背後をピタリと追走している。

 横浜に20年ぶりの歓喜をもたらす使者となるか。“右一本”で勝負する大和のこれからに注目だ。

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