開幕から1カ月
大型連休も、もう後半戦。プロ野球は開幕から1カ月が経過し、各チームがもうすぐ30試合目に到達しようというところまで来た。
あっという間の1カ月。ここで気になるのが、開幕前に注目を集めた選手たちの現在地。特に、新たな風を吹き込むことを期待された若手選手たちは、しっかり戦力として定着することができているのだろうか。
ついにブレイクした4年目の大砲候補
高卒4年目の21歳は、オープン戦で打点王に輝くなどの活躍を見せて開幕スタメンのイスをゲット。あの阿部慎之助を抑えて「6番・一塁」で2018年をスタートさせると、開幕2戦目に早くも今季第1号をマーク。翌日の試合でも一発を放つなど、開幕カードからファンの心を掴む活躍を見せた。
その後も勢いは留まるところを知らず、4月半ばには打順の再編で5番に昇格。クリーンナップの一角として、ここまで打率.310、5本塁打、21打点を記録している。本塁打はチームトップタイで、打点も坂本勇人と1個差の2位。早くも打線に欠かせない存在になりつつある。
また、開花の気配を見せ始めているのがオリックスの宗佑磨だ。
こちらも岡本と同じ高卒4年目の21歳。今季から外野を主戦場にレギュラー争いに名乗りを挙げると、オープン戦ではリードオフマンとして猛アピール。「1番・中堅」で開幕戦のスタメンに入った。
開幕後は思うような成績が残せなかったものの、4月30日のソフトバンク戦で待望のプロ初アーチとなる先頭打者本塁打をマーク。打率.207・出塁率.258と数字的には物足りなく、三振も25個とまだまだ荒削りな部分は否めないが、福良淳一監督のガマンの起用が徐々に実を結ぶ気配を見せ始めている。
一週間で二軍落ち…
一方、期待に応えられなかった選手もいる。
オープン戦で首位打者に輝いた楽天の5年目・内田靖人は、「6番・一塁」で開幕戦にスタメン出場。ところが、2試合連続無安打ですぐにスタメン落ちとなると、その後もう1試合のチャンスも生かすことができず、早々と4月5日に登録抹消となってしまった。
ただし、ファームでは21試合の出場で打率.329、4本塁打、17打点と格の違いを見せつけているだけに、このままチャンスなく終わることはないだろう。最速で20敗を喫するなどチーム状況も苦しいだけに、再昇格した際には起爆剤としての活躍に期待がかかる。
また、虎の主砲候補として開幕スタメンを勝ち取った大山悠輔も、ここまで厳しい戦いが続いている。
昨年のドラ1ルーキーは、開幕前に行われた侍ジャパンの強化試合メンバーにも選出。チーム内外で大きな期待を受けていたが、なかなか結果が残せない時間が続き、ついに4月29日の広島戦でスタメン落ちを経験。ここまで打率.169、2本塁打、12打点と厳しい数字になっている。
こちらも得点力不足に頭を悩ませているチームだけに、打力がウリの大山にとってチャンスは少なくないはず。まずは感覚を取り戻すべく
、キッカケとなる一打を…。虎の大砲候補の目覚めが待たれる。
【各選手の今季成績】※5月3日現在
▼ 岡本和真(巨人)
27試 率.310(100-31) 本5 点21
▼ 宗 佑磨(オリックス)
29試 率.207(116-24) 本1 点7
▼ 内田靖人(楽天)
3試 率.000(9-0) 本0 点0
▼ 大山悠輔(阪神)
24試 率.169(71-12) 本2 点12