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ハマに歓喜をもたらす使者となるか…1番で躍動する梶谷隆幸

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トップバッターとして打線を牽引している梶谷隆幸(C)KYODO NEWS IMAGES

ハマった「1番」


 5月の戦いを10勝10敗2分の5割で終えたDeNA。最初の10試合こそ2勝6敗2分とつまずいて一時は4位まで順位を下げるも、徐々に盛り返していって現在は2位。広島と3.5差で6月の戦いに向かう。

 ひとつポイントになった要素といえば、5月18日からスタートした「1番・梶谷隆幸」の新オーダーだろう。

 5月15日と17日の阪神戦で代打安打を放つと、1番でスタメンに抜擢された18日の巨人戦で久々の本塁打をマーク。翌19日の試合では1試合4安打の大暴れを見せれば、5月25日のヤクルト戦では6打数5安打、2本塁打で4打点。三塁打が出ればサイクル安打という第6打席でその日2本目の本塁打を放ち、“サイクル超え”の活躍でチームを勝利に導いた。

 固め打ちもさることながら、1番定着後の10試合で安打がなかった試合は3試合だけ。打率.364・5本塁打・11打点という好成績を残し、出塁率.391、長打率は.818という驚異的な数字。それでいて三振は4つだけと粗っぽさも目立たず、好調ぶりが伺える。

 梶谷を1番に据えてからの10試合、チームも6勝4敗と勝ち越し。打線を引っ張るリードオフマンとして輝きを放っている。


裏にある危機感


 昨季は打率こそ.243と下げたものの、21本塁打をマーク。20本塁打・20盗塁をクリアするなど、万全なコンデイションではない中でもポテンシャルの高さを見せつけている。

 ところが、昨オフのとあるイベントでのこと。「開幕スタメン構想」について尋ねられたアレックス・ラミレス監督は、「右翼は梶谷と、細川(成也)の競争」と答えた。

 細川と言えば、高卒ながら1年目から一軍デビューを果たし、プロ初安打を初本塁打で記録。それだけでなく、2試合目でも豪快な一発を放ち、デビュー2戦連続で本塁打を放つという衝撃デビューを果たした若き逸材。そのままポストシーズンでもメンバーに入るなど、大きな期待をかけられている新星である。

 ファンからの期待も大きな選手ではあるが、まさか梶谷と並べて「スタメン候補」に挙げられるほどとは思わなかっただろう。もしかすると2人にハッパをかける意味合いもあったのかもしれないが、梶谷としては公の場で自らのポジションが決して安泰でないことを知らされることになってしまった。

 若手との“競争”に挑む2018年だったが、キャンプでは右肩痛に悩まされて二軍調整がメイン。さらに開幕直前のオープン戦で背中への違和感を訴え、開幕スタメンどころか開幕一軍メンバー入りも叶わなかった。

 ライバルの最右翼と目された細川も、キャンプでは結果が残せず二軍落ち。ここまで一軍出場なしと苦しんでいる中、外野陣ではドラフト2位ルーキーの神里和毅が開幕スタメンをゲット。不振の桑原将志に代わって1番に入るなど、4月のチームを支えた。

 「4番・左翼」の筒香嘉智は不動も、それ以外のポジションはネフタリ・ソトや乙坂智、荒波翔、楠本泰史といったところが入れ替わりながら試される大混戦に。そんな中、出遅れた梶谷は好調な打撃で外野の一角を掴もうとしている。

 指揮官も「今のうちの1番から5番は、相手ピッチャーも嫌だと思う」と胸を張る。梶谷・ソトの超攻撃的1・2番に、ロペス、筒香、宮崎というリーグ屈指の破壊力を誇るクリーンナップ。好調・ロペスが負傷したため今後の並びは不透明ではあるが、新オーダーで勢いに乗るDeNAが交流戦で台風の目になる可能性は大いにある。

 “ストップ広島”の一番手として、今年も独走を許すわけにはいかない。DeNAを上昇気流に乗せるトップバッターに注目だ。


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