2015年に日本球界復帰後、昨年までの3年間でわずか一軍登板1試合だった松坂大輔が、新天地の中日で躍動している。

　松坂といえば、横浜高時代にエースとして、甲子園春夏連覇に大きく貢献。夏の決勝戦ではノーヒットノーランを達成した。98年ドラフト1位で西武に入団すると、プロ1年目から3年連続2ケタ勝利を達成。西武時代に様々なタイトルを獲得し、06年オフにポスティングシステムを利用してレッドソックスへ移籍した。メジャーでは通算56勝を挙げ、15年から再び日本球界に戻りソフトバンクでプレー。しかし、3年間でわずか1試合の登板にとどまり、今季テストを経て中日に入団した。

　松坂は春季キャンプ、オープン戦で慎重に調整を重ね、先発ローテーションを勝ち取り、4月5日の巨人戦で4209日ぶりに一軍の先発マウンドにあがった。中日での公式戦初登板は5回、96球、8安打、5奪三振、3四死球、3失点という投球内容。

　同日に放送された『ニッポン放送ショウアップナイター 中日－巨人戦』で解説を務めた山崎武司氏は「期待感をもっての60点をつけたいと思いますね」と採点し、「3点で抑えたということは評価できますよね」と振り返った。

　松坂は登板間隔を空けて先発し、3度目の登板となった4月30日のDeNA戦で6回を1失点に抑え日本球界では4241日ぶりに白星を手にした。続く5月13日の巨人戦では、移籍後初めて敵地・東京ドームでのマウンドとなったが、右ふくらはぎの強い張りを訴え3回途中で降板した。

　大事には至らず中6日で20日の阪神戦に先発し、6回を1失点に抑え2勝目。30日のオリックス戦も勝ち星がつかなかったが、6回を無失点に抑え先発の役割を果たした。30日に放送された『ニッポン放送ショウアップナイター 巨人－阪神戦』で解説を務めた佐々木主浩氏は「全盛期ほどのスピードがないんですけど、技というか配球。その中でもスライダーは一級品ですね」と絶賛した。

　ここ3年間は苦しいシーズンが続いた松坂の復活劇。シーズンが終了するときに何個の白星を積み重ねることができるか注目だ。

（ニッポン放送ショウアップナイター）