交流戦に入って絶好調のリリーフ陣
ヤクルトが交流戦に入り好調だ。初戦を落としたものの、そこから7連勝を飾るなど、10勝2敗で交流戦の首位に立つ。12日に行われた西武との首位攻防3連戦のカード頭もとり、2位以下の自力1位の可能性が消滅。交流戦優勝のマジックナンバー「4」が点灯した。バレンティンや雄平といった打撃陣の好調もあるが、快進撃を続けるチームを支えているのは、間違いなく中継ぎ陣の好投だ。
クローザーを任されている石山泰稚は、8試合に登板し6セーブをマーク。僅差での試合が多く4連投がありながらも、ここまで無失点と抜群の安定感を誇っている。そして、セットアッパーに定着した近藤一樹も5試合で1セーブ・4ホールド、そして石山と同じく交流戦無失点を継続中だ。試合終盤のふたりは、まさに“頼れる存在”となっている。
そのほかのリリーフ陣も好調な選手が多い。昨シーズンは「プロの壁」に阻まれた2年目の左腕・中尾輝は、開幕から中継ぎで好投を続けると、勝利の方程式に加入。勝ち試合の終盤を近藤らとともに担っている。ここまでチームトップタイの5勝(1敗)をマークしているが、打ち込まれた後に味方が再逆転したものではなく、しっかりと抑えた後に逆転・勝ち越しへと繋がっているあたりは特筆に値する。ソフトバンク戦では2本塁打を浴びたものの、交流戦(7登板)の失点はその1試合のみと安定している。
また、6月9日のオリックス戦において、ロングリリーフで好投を見せたカラシティーも交流戦最多勝となる3勝をマーク。先発転向の噂もあるが、現時点では中継ぎとして石山、近藤、中尾らとともに大きな貢献をしている。
【主要中継ぎ陣の交流戦成績】
・石山泰稚:8試合(7回2/3)1勝6S 防御率0.00
・近藤一樹:5試合(5回2/3)1S4H 防御率0.00
・中尾 輝:7試合(7回) 2勝3H 防御率2.57
・カラシティー:5試合(11回1/3)3勝 防御率0.79
「ROB」で大混戦を抜け出した3年前
ヤクルトの今シーズンを見ると、開幕から山田哲人、バレンティン、坂口智隆らが軸となって得点を奪い、強力打線で勝利を積み上げてきた。しかし「打線は水もの」と言うように、打撃陣の調子が下降線に入ったころから得点を奪うことができず、連敗を喫し試合を落としている。
ここにきて、ネックだった投手陣が(中継ぎ以降ではあるものの)安定しはじめたのはチームにとって大きい。先発投手陣もなんとか中盤まで凌ぎ、バトンを渡せば接戦をものにできる可能性が高くなった。また、正式契約には至っていないが、中継ぎ候補として新外国人選手獲得の報道も出ており、さらなる安定化を図る動きがあるのも心強い。
思い返せば、2015年に大混戦となったセ・リーグを制覇したときに近いチーム構成だ。もちろん、その年もまた小川泰弘、石川雅規をはじめとした先発投手陣の奮闘に、川端慎吾、山田哲人、畠山和洋ら打撃陣の破壊力があった。しかし、それ以上に「ROB」と呼ばれたロマン、オンドルセク、バーネット、そして秋吉亮らの存在が大きかったことを忘れてはならない。
ついにセ・リーグの2位にまで浮上したヤクルト。このまま中継ぎ陣の安定を図り、3年前の再現を狙うことができるだろうか!?昨シーズン「96敗」したチームの逆襲がはじまった。